リクルートマネジメントソリューションズは6月29日、2023年3月から4月に全国で開催した公開型新入社員導入研修受講者509名、2023年2月~4月に開催したインハウス型新入社員導入研修およびWEB学習プログラム受講者1,840名に対して実施した「新入社員意識調査2023」の調査結果を公表した。
「あなたはどのような特徴を持つ職場で働きたいですか?」と聞いた質問では、「お互いに助けあう」が66.4%で昨年に続きトップという結果に。
「お互いに個性を尊重する」という特徴は、10年前から21.8ポイント上昇し、過去最高の50.7%という結果となった一方で、「アットホーム」(37.3%)、「活気がある」(25.3%)、「お互いに鍛えあう」(11.4%)は過去最低だった。
同社はこの結果の背景として、個性を持つことが当たり前の時代で育っているため、組織のカラーに自分が合わせていくという発想自体が薄くなっている可能性が高いということや、大学時代がコロナ対策期間だったため、就職活動もオンライン中心の世代でもあり、職場というもののイメージがつきにくいということも考えられる、との見方を示している。
また「あなたが上司に期待することは何ですか?」という質問では、「相手の意見や考え方に耳を傾けること」が49.5%で2年連続1位となった。
「一人ひとりに対して丁寧に指導すること」という回答は、10年前から16.3ポイントアップし、49.1 %で過去最高を記録した。
一方で「仕事に情熱を持って取り組むこと」という回答が過去最低となっているほか、「言うべきことは言い、厳しく指導すると」が10年前と比較し20.6ポイントダウンし、17.5%で過去最低となっている。
「新入社員時代に身につけるべきことの中で、特に重要だとあなたが考えるものを1つ選んでください」と聞いた問いでは、「社会人としての基本行動」が38.9%で1位だった。同社は、この結果について、How Toのような具体的インプットの方が、仕事に直接的に役立ち、効率的だと思っている傾向の現れだと推測している。
反対に最下位は「会社の理念や価値観に沿った行動」で0.9%とかなり低い結果に。「個」の意識が高まる中、組織への帰属意識・欲求自体が低下している可能性が考えられるという。