NTTドコモ、NTTコミュニケーションズ、NTTコムウェアらドコモグループ3社は6月28日、AI(Artificial Intelligence:人工知能)を活用した河川・ため池の水位監視ソリューションについて、全国の法人企業や自治体向けに6月28日からトライアル提供を開始することを発表した。このトライアルを通じてAI機能や使い勝手を改善し、2024年3月までのサービス開始を目指す。
今回トライアルでの提供を開始するソリューションは、物理的な水位計が不要な特徴を持つ。仮想水位計とAI技術を組み合わせて、あらかじめ設定した水位を超えた場合に自動的に河川管理担当者へ通知する仕組みだという。河川やため池にカメラ付きの専用機器を設置し、撮影した映像上に仮想の水位計を表示させて映像認識AI技術を用いることで、水位をリアルタイムかつ正確に把握できるとのことだ。
水位の判定にはセグメンテーションAI技術を用いている。仮想的に設定した水位計に表示された水面と陸地の面積比から、水位を割り出す独自のアルゴリズムによって算出している。また、仮想水位計を複数設置することで判定精度を高められるという。
管理者はアプリケーション画面上に可視化された河川のリアルタイム映像や水位の時系列データを閲覧可能だ。管理画面からはAIの各種設定も可能。また、リアルタイム映像は動画配信サービスなどでのライブ配信にも対応するので、住民向けに映像データを展開して注意を促すような使い方もできる。