米オラクルは6月22日、Oracle Databaseに最適化されたプラットフォームの最新版「Oracle Exadata X10M」を発表した。米オラクル ミッションクリティカル・データベース・テクノロジー プロダクト・マネジメント担当バイスプレジデントのアシッシュ・レイ氏が、同製品の特徴を説明した。

  • 米オラクル ミッションクリティカル・データベース・テクノロジー プロダクト・マネジメント担当バイスプレジデント アシッシュ・レイ氏

  • 「Oracle Exadata X10M」

「Oracle Exadata」は、Oracle Databaseに最適化されたEngineered Systemで、Oracle Databaseソフトウェアとハードウェアがチューニングされて提供される。

「Exadata X10M」は ソケットあたり96コアである第4世代AMD EPYC プロセッサを搭載しており、「Oracle Exadata Cloud@Customer」と「Oracle Exadata Database Machine」の両方で利用可能。

レイ氏は、第4世代AMD EPYC プロセッサを選択した理由について、次のように語った。

「市場で入手可能なCPUを評価した結果、AMDファミリーの性能がよいことがわかった。データベース系のワークロードを扱う上でコア数か多く、拡張性に優れている」

レイ氏は、Exadataを構成するデータベースサーバ、ネットワーク、ストレージサーバすべてにおいて、性能が向上しているとアピールした。

データベースサーバに関しては、AMD EPYC プロセッサの採用により、コア数を3倍の96個に増やせた。メモリも3TBと50%増となっているほか、2.5倍の高速化が図られている。ネットワークも5枚まで拡張可能になった。

ストレージサーバに関しては、コアが2倍の32個に増えているほか、オールフラッシュ・ストレージ・サーバーの容量は従来システムの2.4倍となり、これまでよりも22%多くのデータが保存可能になった。

レイ氏は「OLTPのワークロードとアナリティクスのワークロードの統合が進んだ状態で実行できる」と、Exadata X10Mの強みを語った。

続いて、レイ氏はOLTPとアナリティクスのパフォーマンスの向上について説明した。上述したように、データベースサーバのコアが3倍に増えていることから、OLTPのトランザクションも3倍向上している。

同様に、ストレージサーバもコアが2倍になっていることから、IOPSの性能が向上している。書き込みの性能は50%、読み込みの性能は15%向上している。

一方、アナリティクスのパフォーマンスとしては、データベースクエリーが3.6倍、ストレージサーバのクエリーが2.6倍、インメモリアナリティクスのスキャンが2.4倍向上している。

さらに、レイ氏は「Exadata X10M」においてデータベースを統合することで、「少ないリソースで多くの処理が短時間で実行可能になり、コストも削減できる。リアルタイムでインサイトを得ることが可能になるので、業績向上も実現できる」と述べていた。

  • 「Oracle Exadata X10M」によって得られるメリット