テクノロジーを活用した非連続的な技術革新や産業構造の変化、破壊的イノベーションを起こすディスラプターの登場、そして、新型コロナ感染拡大。 サービス開始以降、私たちを取り巻く環境は大きく変化し、先行きの見えない不確実性の時代に突入している。
「変革が必要だ」「変革をしなければ淘汰される」。
想定外が常態化し、このような言葉が多く聞かれる今、100社100通りある、変革のその先にあるありたい姿、未来へ襷をつなぐため、変えるべきもの、変えてはいけないものを見極めた変革の後押しをしたい。
このような思いから、5月15~26日に開催された「TECH+ Business Conference 2023 ミライへ紡ぐ変革」では、TECH+のフラグシップイベント「データ活用EXPO」と、TECH+が特に注目するトピックを取り上げる「EC再考」 「物流DX」 「コミュニケーションDX 」を同時開催。
以下では、基調講演および編集部セッションのレポートへのリンクをまとめている。これからのビジネスを考察するヒントにしていただきたい。
DAY1:基調講演
A-1:「ヒューマナイジング・ストラテジー」が日本企業の底力を引き出す
登壇者:一橋大学 名誉教授 野中郁次郎氏 「未来に向かって新しい価値を生む動的主体」としての人間観に基づき、イノベーションを生む組織の「生き方」としてのヒューマナイジング・ストラテジーを「考える前に感じろ」「共通善を問え」「共感し知的コンバットせよ」「自律分散組織とスクラムが機動力の源」「あれもこれもが新たな知を創造する」等のキーワードで紐解き概説します。 |
編集部セッション
A-3:安川デジタルトランスフォーメーション(YDX)の方向性
登壇者:株式会社安川電機 代表取締役会長 小笠原浩氏 2025年ビジョンの実現に向け、2018年より本格的に取り組んでいる安川デジタルトランスフォーメーション(YDX)。デジタル経営の基盤となるDXの推進状況と今後の取組みについて紹介する。 |
A-6:人材育成とデータ活用による「ものづくり」企業の変革
登壇者:旭化成株式会社 上席執行役員 兼 デジタル共創本部 DX経営推進センター長 原田典明氏 当社は「人」「データ」「組織風土」をデジタル化の成功要因とし、人材育成を中心にデータ基盤の活用が起こす組織風土の変革に取り組んでいます。また、「デジタル人材4万人」を目標に掲げ、2024年に誰もがデジタルを使いこなせる「ノーマル期」を目指し様々な施策に取り組んでいます。今回は、旭化成がどのようにデジタル化を進めてきたのか、苦労話や変化のきっかけ、そして現在地点から今後の目指すべき姿まで幅広くご紹介します。 |
レポート掲載はありません
A-9:超実践!価値創造型のスマート工場その体制作りから課題解決ま
登壇者:山形カシオ株式会社 スマートファクトリー推進部会 マスターエンジニア 鈴木隆司氏 カシオ計算機は顧客への提供価値最大化の実現に向け、バリューチェーン全体での最適化に取り組んでいます。本講演では、スマートファクトリー推進責任者の視点から、体制作りや意識改革、人材育成、AI技術の導入意義など、現場社員と一体となって取り組むための運営上の課題と解決策を具体的にご説明します。 |
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DAY2:基調講演
B-1:モーリー流、世界情勢から読み解くこれからの日本
登壇者:国際ジャーナリスト モーリー・ロバートソン氏 アメリカをはじめ各国で大きく変化が見られる中で、日本はどのような状況におかれているのか、またこれからの日本企業・個人にどのような考え方が必要なのかモーリーの視点でお話しさせて頂きます。 |
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編集部セッション
B-3:イノベーションを実現する組織を構築するには
登壇者:株式会社カインズ 執行役員 CDO 兼 CIO 兼 デジタル戦略本部長 兼 イノベーション推進本部長 池照直樹氏 500億円の売上増を生んだ成長戦略とは。顧客ニーズの把握をいかに実現させたのか。自社を「IT小売企業」と名付け、アジャイルにシステムを内製化できるデジタル組織を擁するカインズの強さの秘密を、TECH+編集長の星原との対話の中で紐解きます。 |
B-6:Retail AIが描く小売の未来〜SMART STORE TECHNOLOGY〜
登壇者:株式会社RetailAI 代表取締役CEO 永田洋幸氏 リテールDXを行っていく上で重要な3つの戦略をRetail AIが実践している事例をもとにご紹介します。また、導入実績140店舗約13,500台を超える自社開発のスマートショッピングカートによる“お買い物体験の向上“と”店舗運営の効率化“を中心に、Retail AIが描くSMART STORE TECHNOLOGYについてお話します。 |
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B-9:小売業がオムニチャネル(OMO)、DXに取り組む背景、目的、重要性について
登壇者:神奈川大学 経営学部 国際経営学科 准教授 中見真也氏 2020年から3年間に渡るコロナウィルスによる感染予防を踏まえた上でビジネス活動を行ってきた小売企業は、「新たな生活様式」を踏まえ、大きな環境変化の渦の中に置かれている。その際、小売企業は、生活者の働き方の変化、買物行動の変化を踏まえ、いかにしてオムニチャネル、DXを進めていくかの歴史的転換点に置かれている。本講演では、上記の急激な環境変化を踏まえ、デジタルを手段として活用し、持続的な成長、経営成果を達成するために、小売企業は、オムニチャネル、DXをどのように捉え、実践していくべきかについて、分析フレームワーク、先進企業事例等を用い、詳しくご説明していきたいと考えている。 |
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DAY3:基調講演
C-1:ESG経営を加速するためのデータ活用方法
登壇者:エコノミスト(MBA in Finance) 崔真淑氏 上場企業を中心に人的資本開示が義務化されます。そのためにESG経営を加速させることが求められています。ESG経営の進捗を検証するためのメソッドをお伝えし、具体的な事例にも触れて行きます。経営の見える化を行うことで、社員の方々、株主からの信頼を得るための手法となるでしょう。 |
編集部セッション
C-3:金融のデジタル化と金融インフラの未来
登壇者:フューチャー株式会社 取締役 グループ CSO 兼 フューチャー経済・金融研究所長 山岡浩巳氏 高度な情報処理の束である金融は、人間が時間・空間を超えた交換を行うことを可能とし、経済社会の礎となっています。デジタル技術革新は、このような金融の可能性を大きく拡げるものです。新たに人間が手にした技術のもと、金融インフラが未来に向けてどのように発展を遂げていくのか、考えていきたいと思います。 |
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C-6:金融業界に革命をもたらす「NEOBANK®」の現在と未来
登壇者:住信SBIネット銀行株式会社 執行役員 服部浩久氏 最先端のITと金融ノウハウを駆使し、APIの提供等、国内銀行初となる新たなサービス提供を続ける住信SBIネット銀行のBaaS事業「NEOBANK®」を通じた金融サービス変革への取組みについて、さまざまな企業との最新取組事例等を交えながら、現状や今後の展開についてご紹介させていただきます。 |
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C-9:「組み込み化×サポート力」による差別化へと向かう金融
登壇者:株式会社NTTデータ経営研究所 金融政策コンサルティングユニット エグゼクティブスペシャリスト 上野博氏 住友銀行(現三井住友銀行)、日本総合研究所、フューチャーシステムコンサルティング、マーケティング・エクセレンス、日本IBMを経て現職。業務/チャネル/DX等の変革を通じた金融機関の新しい姿に向けた戦略立案支援に力を入れている。「Bank4.0」(ブレット・キング著)翻訳。 |
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DAY4:基調講演
D-1:デジタルネイチャー化の進展と高速で変遷する技術環境
登壇者:メディアアーティスト 落合陽一氏 AI技術の進展により技術環境の変化が止まらない。本講演ではその外観と今後の展望についてユビキタスコンピューティングの発展、計算機自然とインタラクションなどの観点から日本企業のとるべき戦略について論ずる。 |
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編集部セッション
D-3:「データとその調理場を作ったもん勝ち」の時代
登壇者:大学共同利用機関法人 情報システム研究機構 機構長 東京大学 特別教授 喜連川優氏 AIなどの台頭によって、データ生成は人間だけではなくロボットも担う時代に突入したいま、データエコノミーが前提になる社会はそう遠くはありません。データという材料生み出し調理する場、つまりデータプラットフォームがいかに重要になるかをEUやコロナ禍での動向を例に挙げご紹介します。 |
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D-6:データマーケティング推進へ向けたJR東日本の挑戦
登壇者:東日本旅客鉄道株式会社 マーケティング本部 戦略・プラットフォーム部門 データマーケティングユニット担当部長 渋谷直正氏 JR東日本では、鉄道輸送事業に加え、エキナカ、駅ビル、ホテルなどの生活サービス事業(非鉄道)にも注力しており、お客さまを中心としたヒト起点のマーケティングを推進していきます。そのためにはSuicaやJREポイント会員の利用履歴などを活用したデータマーケティングが必要不可欠です。社内のデータを活用し、それを施策に活かしていくためには、ツールを導入したり分析技術を習得するだけでは不十分で、ビジネスを理解し適切なデータ分析・施策立案が行える人材の育成が重要になります。本講演では事業会社においてデータマーケティングを進めていくうえでのポイントを事例を交えながらお話しします。 |
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D-9:JFRグループが進めるデータ活用
登壇者:J.フロント リテイリング株式会社 執行役員常務 グループデジタル統括部長 林直孝氏 購買履歴などの顧客データを分析することによって、目には見えなかった新たな情報が得られます。そしてより良い体験を顧客に提供するためには顧客像の深い理解が欠かせません。顧客データ分析によって明らかになった事実をもとにJFRで進めているLTVを高めるための施策と、web3/メタバースなどのテクノロジーを活用しデジタルとリアルを融合させた未来の百貨店・ショッピングセンターの構想についてお話します。 |
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DAY5:基調講演
E-1:1→0のすすめ
登壇者:経済学者・データ科学者 成田悠輔氏 ビジネスにおける「0→1」の重要性はよく語られますが、実は同じくらい大切なのが「1→0」の思考です。旧弊を正しく破壊し、デジタルやデータの力がうまく芽吹くための基盤をどう作ればいいか?そのためのヒントをお話します。 |
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編集部セッション
E-3:人間の思考を“補強”するためのデータ活用基盤
登壇者:株式会社ギックス 上級執行役員 Chief Technologist 兼 Chief Architect 岡大勝氏 私たちギックスは、データ分析を「人間の意思決定を補強する」ための、データインフォームドという取り組みのために活用しています。この講演では、データインフォームドの核となる「気づき(Insight)」の識別と仕組み化に利用しているデータ活用基盤について、採用したアーキテクチャとその理由をLambda ArchitectureやKappa Architecture と比較しながら解説するとともに、データ活用基盤が企業の競争力強化につながる理由についてお話します。 |
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E-6:スモールスタートから進化する。エンタープライズなデータ利活用プラットフォームについて
登壇者:株式会社ディー・エヌ・エー ソリューション事業本部 データ統括部データ基盤部 ヘルスケア・メディカルデータグループ シニアデータエンジニア 城谷信一郎氏 近年様々な企業で、データの利活用が徐々に浸透している事を実感します。この登壇では、登壇者の経験をもとにスモールなデータ利活用基盤から次のStepとして、エンタープライズデータプラットフォームに進化する際に、考えるべき方式・組織と人材について幾つかTIPSをご紹介致します。 |
E-9:中外製薬のDX:デジタル基盤の強化に向けた取り組み
登壇者:中外製薬株式会社 上席執行役員 デジタルトランスフォーメーションユニット長 志済聡子氏 中外製薬では「CHUGAI DIGITAL VISION 2030」を掲げ、その実現に向けた3つの戦略「デジタルを活用した革新的な新薬創出」、「全てのバリューチェーン効率化」、「デジタル基盤強化」を策定してDXを推進している。本講演では戦略推進にあたってのソフト面・ハード面の基盤に関する取り組みを中心に紹介する。 |