6月14日~16日、千葉県の幕張メッセで「Interop Tokyo 2023」が開催された。今回は節目となる30周年となり、本稿ではSkyのイベントブースを紹介する。
主力3製品を展示したSky
同社の展示内容はInteropにおいて大規模ユーザー向けシンクライアントシステム「SKYDIV Desktop Client」、企業・団体向けクライアント運用管理ソフトウェア「SKYSEA Client View」、営業支援名刺管理サービスの「SKYPCE」、企業・団体向けクライアント運用管理ソフトウェア「SKYSEA Client View」の主力3製品を中心に展示。
SKYDIV Desktop Clientは6月に最新版「Ver.6」の販売を開始しており、出張先やテレワーク中に手元のPCからオフィスのPCを手軽かつ安全にリモート操作できる機能「Remote Access Services」を進化させている。
部署単位でポリシーや接続上限台数を設定できるようになり、ブラウザ経由で仮想環境にリモート接続可能になったことから、ゲートウェイやVPNなどを使わずに接続が可能。クラウド事業者がユーザーにクラウド上のサーバに接続してもらう場合などに効果的だという。
また「同時接続数ライセンス」のほか、ライセンス数に応じて利用料を支払う従量課金の料金形態も選択可能になり、「ファイル無害化連携」機能では、ローカル環境で無害化したデータを仮想環境にセキュアな形で転送できる機能を追加し、自治体のβモデルなどで利用しやすくなっている。
SKYSEA Client Viewは2月に最新版「Ver.18.2」を販売開始。同ソフトは、ログ管理・セキュリティ管理・デバイス管理といった「情報漏洩対策」や「IT運用管理」を支援する機能を持つ。
最新版はクラウド版の「M1 Cloud Edition」に紛失したPCをリモート制御できる「紛失端末制御」機能を追加し、PCの紛失時に画面ロックや位置情報の確認が可能になり、紛失したPCの不正利用の防止が図れる。
また、VPN環境を構築しなくても、HTTPS接続だけでS1/S3 Cloud Editionが利用できるようになり、多台数のPC管理に対応していることに加え、スマートフォンやタブレット端末の安全な運用管理を支援する「モバイル機器管理(MDM)」機能が強化され、iPhone/iPadに、Android端末の管理に対応している。
SKYPCEは1月に「Ver.2」の販売を開始し、営業活動を記録・集約して組織全体の営業状況を見える化する「活動管理」機能や、アプローチすべき部署・人を明確にする「組織図ツリー」などを追加。
活動管理機能は日々の営業活動において、特に案件になる前の定期的な顧客訪問なども含め、見えにくい営業の状況も活動記録」としてSKYPCEに都度登録。組織全体で活動状況を把握することができ、集約された活動記録から情報を絞り込むこともできる。
さらに、組織図ツリーはSKYPCEに集約された名刺情報を基に、名刺交換した相手の企業・団体の組織図ツリーを自動生成できます。会社での相手の立場や、会社の規模感などを視覚的に把握でき、次にアプローチすべき部署やキーパーソンなどの検討にも役立つとしている。
そのほか、ログイン時にアカウントとパスワードに加えて、ワンタイムパスワードによる認証が可能。初回ログイン時にスマートフォンでQRコードを読み取り、発行されたパスワードで認証し、2回目以降もログイン時にスマートフォンに表示されるワンタイムパスワードを入力することで、セキュリティを強化できるという。
記念すべき30周年を迎えた「Interop」
一方、30周年を迎えたInteropでも注目のイベントが「ShowNet」だ。これは出展者から提供された約2000の製品・サービスと、約700人のトップエンジニアが会場内にネットワークを構築する。
会場全体をインターネットに接続している実稼働ネットワークでありつつ、各種の相互接続実証やチャレンジを実施するという巨大プロジェクトとなっている。
産学から集結したボランティアのトップエンジニアがコンセプトデザインと設計、構築、運用を行い、このメンバーをNOC(Network Operation Center)チームメンバーと呼んでいる。
毎年、テーマを決めており、今回のテーマは「Refine the Technologies(技術を磨き上げる)」だ。以下がShowNet 2023のネットワークトポロジー図となる。
なお、今年のBest of Show AwardにおけるShowNetコントリビュータ部門のグランプリはシスコシステムズ、準グランプリがフォーティネットジャパンとなった。