ANAグループは6月16日、同社グループの新経営ビジョンである「ワクワクで満たされる世界を」の実現に向け、価値創造の源泉という社員のウェルビーイング(身体的・精神的・社会的に良好な状態)向上施策の一環として、日立製作所のグループ会社ハピネスプラネットが提供する組織支援サービスである「Happiness Planet Gym」を導入すると発表した。
同サービスは、日立の研究者が設立したハピネスプラネットが提供する、人や組織に前向きなつながりを創ることが目的というSaaS型サービス。
同じ部署に所属するメンバー、新入社員、組織を跨いだ世代別・階層別等、導入企業の目的に応じて6~20人のチームを組成し、スマートフォンやPCで使用できる専用アプリが提示するテーマを基に、毎日小さな前向きな書き込みを行うとのこと。チームのメンバーは、他のメンバーに対して応援のコメントを送る。
この日々のやり取りにより、社員エンゲージメント(会社との結び付き)の向上に加えて、共に働く仲間とのつながりを持つ機会を創出し、社員個々の幸福感の高まりによる、さらなるパフォーマンス発揮の効果も狙うとのこと。
ANAグループにおける同サービスの導入は、全世界の同社グループ社員が生き生きと働き、個々の強みを発揮できる環境を作る取り組みの一環として、特にコロナ禍(新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の拡大)の時期に入社した20代の若手社員が同世代の仲間とのつながりを深める機会を創出し、毎日の前向き宣言と応援し合うことによる幸福感の高まり、パフォーマンスの最大発揮、さらには利用客に対するサービスの質の向上を狙いとしているといい、今後は全世代の社員への拡大も検討しているという。
同社グループはまず、6月19日から1か月半、同サービスを使用する若手社員向けのチーム対抗イベントとして、「ANAグループしあわせカップ」を開催する。同イベントには、公募した同社グループの20代の社員約150人が参加し、2023年度内に計4回の実施を予定している。
参加者は、所属部署、職種、勤務地などを跨いだ約15人が1 チームとなり、大会期間中に専用アプリを使用してチームのメンバー同士でコミュニケーションを取る。アプリを活発に使用することで加算する「コハピポイント」を競い合い、イベント終了後、合計ポイントの順位を発表する。
レクリエーション感覚で社員同士のコミュニケーションを促すことで、社員個々の幸福感の向上を期待しているという。
同社グループと日立は、共にウェルビーイングを経営の重要な要素としているといい、同サービスの利用により、社員間のつながりを深め、さらなるコミュニケーションの活性化を図っていくとしている。