Visual Studioエンジニアリングチームが6月12日(米国時間)、公式ブログの記事「Installing Visual Studio from an Internal Website」において、Visual Studioレイアウトを社内のプライベートなWebサイトを使用してインストールする方法を紹介した。
組織のプライベートなネットワーク環境下でVisual Studioをインストールする場合、これまではダウンロードキャッシュをファイル共有する方法が使われてきたが、2023年5月16日にリリースされたVisual Studio 2022 バージョン17.6では社内Webサイトにインストールページを設けることが可能になっている。
通常、Visual StudioはMicrosoftのサーバからネットワーク経由でインストールするが、組織のPCではさまざまな理由からインストールされるVisual Studioのバージョンなどをより厳密に管理したいケースがある。そのようなニーズのために、組織の管理者はVisual Studioのダウンロードキャッシュを用意し、それを組織内で共有してインストールに使用する方法が用意されている。このダウンロードキャッシュは「Visual Studioレイアウト」と呼ばれる。
Visual Studio 2022 バージョン17.6では、このVisual Studioレイアウトを社内のプライベートなWebサイトに配置して、クライアントはそのWebサイトからVisual Studioをインストールすることができるようになった。Visual StudioレイアウトのインストールにWebサイトを利用することには次のようなメリットがあるという。
- 地理的に異なる場所にあるクライアントに対して、レイアウトへのアクセスを管理する複雑さを回避できる
- Webサイトのキャッシュを利用してダウンロードのパフォーマンスを向上できる
- ファイルのネットワーク共有と比較して、Webサイト上のアクセス許可を管理しやすい
- 複数のクライアント更新チャネルを更新する必要がなくなるため、Visual Studioの更新ソースの調整が容易になる
Webホスト型のVisual Studioレイアウトをセットアップする具体的な方法は、Microsoftによる次のサポートページに詳しくまとめられている。
Microsoftによれば、この機能は新しい機能ではあるものの、最新のVisual Studioインストーラを使用することでサポートされているすべてのバージョンのVisual Studioで利用可能だという。ただし、必ず2023年6月1日以降にリリースされた最新のブートストラップとインストーラを使用する必要がある。