パーソルキャリアは6月12日、同社が運営する転職サービス「doda(デューダ)」が、22~59歳の正社員5,083人を対象とした「転職したい会社」に関する調査を実施し、その結果を「doda転職人気企業ランキング2023」として公開した。
2023年転職人気企業ランキングのトップ3は、2020年から4年連続で1位「トヨタ自動車」、2位「グーグル」、3位「ソニー」となった。トヨタ自動車は総合ランキングだけではなく、「業種別 メーカー(機械・電気)」「職種別 営業系」など17の調査区分で前年同様1位をキープし、さらに「職種別 事務・アシスタント系」と「年代別 30代」の区分でも「グーグル」を抜いて1位となった。
アンケートでは「社風がよさそう」「社員の満足度が高いイメージ」といった声が多く見られたという。自社メディア「トヨタイムズ」などで自社の取り組みを積極的に発信している影響からか企業イメージもよく、こうした背景がポイントアップの要因になっているとパーソルキャリアはみている。
また、「ファーストリテイリング」は、前年の48位から11位へと大幅に順位を上げた。初任給の引き上げを含む最大40%の給与アップのニュースに好感が持たれ、給与水準に関するコメントが多く寄せられた。
また、34位から24位へと大きく順位を伸ばした「オリエンタルランド」も、4月からパートやアルバイトを含む社員の給料を平均で約7%引き上げ、話題となったほか、9位の「任天堂」も2023年4月から全社員の基本給と初任給を一律10%引き上げたことがニュースになり、インフレが進む中で賃上げに取り組んでいる企業への人気の高まりがうかがえる。
9位の「任天堂」は、前回調査の13位からトップ10入り。2019年には30位だったが、コロナ下の2020年に15位にランクインし、その後も15位以内を4年連続でキープし続けている。ゲームは、コロナ禍での巣ごもり消費のひとつであったためより身近となり、支持につながった可能性が考えられるという。ほかにも、企業イメージや企業方針が高評価を得ており、ランキング上位をキープしている要因のひとつだとパーソルキャリアは推測している。
30位以下では、「鹿島建設」(139位→65位)、「大林組」(156位→67位)、「清水建設」(177位→76位)、「日建設計」(圏外→286位)と、複数の建設会社が前回より順位を上げた。これは、時間外労働の上限規制適用を2024年に控え、建設業界のはたらき方が変わりつつあることや、日本国際博覧会、リニア中央新幹線をはじめとした大規模プロジェクトにも関心が集まっていることなどが関係しているとパーソルキャリアはみている。
さらに、今回の調査では前回圏外だった71社が新たにトップ300にランクインした。鉄道業界からは「小田急電鉄」(173位)、「京阪電気鉄道」(210位)、「近畿日本鉄道」(258位)、「北海道旅客鉄道(JR北海道)」(267位)、「東急電鉄」(286位)の5社。旅行業界からは、「日本旅行」(275位)が挙げられる。
結果の詳細については、こちらのページで確認できる。