両備システムズは6月9日、アマゾン ウェブ サービス ジャパン(AWS)と、両備システムズのパッケージクラウドの利用推進、クラウドサービスを活用した新規ソリューション開発の事業拡大に向けて連携強化を発表した。

連携を通じて、AWSから提供される技術支援、資金支援など、さまざまな支援を活用し、公共や保健・健診、福祉、文教などの分野におけるAWSの利用を拡大するほか、新規ビジネスの拡充にも注力して、事業拡大を図る。

また、AWSのトレーニングを通してクラウドネイティブな開発者を育成し、サーバーレスやマネージドサービスなどクラウドサービスのメリットを最大限に活かした開発に取り組む。

両備システムズでは、従来からクラウドサービスを活かした開発ビジネス、サービス提供、クラウドネイティブな技術者育成に取り組んでいるが、昨今のデジタル推進、クラウド利用の拡大・加速化、DX(デジタルトランスフォーメーション)に伴うクラウド化のニーズが高まっているという。

さらに、短納期・低コストでのシステム開発を実現するためにはクラウドの活用は必要不可欠なものとなっている一方で、同社の顧客である自治体、教育、医療機関などではICT人材が不足しており、クラウド利用、DX推進のメリットを享受できない課題も抱えているとのこと。

そこで、AWSと連携を強化することで、同社のAWS事業計画にAWSからの支援を掛け合わせ、AWS利用の拡大を推進する。

具体的には、両備システムズでは2024年度からの自治体システム標準化対応・ガバメントクラウド利用の本格化を見据え、全社の情報集約・調整および関連新ビジネス企画を行うガバメントクラウド戦略室を新設。

また、公共分野、保健・健診分野における自治体パッケージのガバメントクラウドへのリフトを推進し、ガバメントクラウド移行の推進を通じて、ビジネスの拡大を図ることに加え、福祉・文教分野向けの同社の自治体パッケージにおいて、AWSへのクラウドリフト・シフトを行うべく検討・開発を進める。

さらに、こどもに関するデータ連携プラットフォーム「こどもの杜」をはじめとした新規ソリューションの開発など、官庁、民需分野におけるオファリング開発にも注力し、社会課題の解決と利用者に寄り添ったDXビジネスを推進していく。

加えて、同社が提供している、自治体専用の総合行政ネットワーク(LGWAN)からクラウドが利用可能となるクラウドゲートウェイサービス「R-Cloud Proxy」や、LGWANとインターネット間でファイル共有が可能となる「R-Cloud FileShare」の拡販を図る。

そのほか、同社ではAWSによる開発だけでなく、AWSと連携してSalesforceやkintone単独では実現できない要件をAWSで補完したクラウドソリューションを創出していく考えだ。