昨今、データ活用の機運が高まっている一方、サードパーティCookieの廃止など、世界はプライバシー規制を強化する方向に向かっている。そうした中、安全にデータを活用する手段として、データクリーンルームが注目を集めている。
本稿では、スノーフレイクが6月6日に開催したデータクリーンルームに関する説明会より、データクリーンルームの概要、同社のデータクリーンルームの導入を進めているKDDIの取り組みについて紹介する。
データクリーンルームとは?
データクリーンルームとは、セキュアでかつプライバシーに配慮したデータ共有・活用を実現する仕組みを指す。スノーフレイク マーケティング本部 シニアプロダクトマーケティングマネージャー兼エヴァンジェリストのKT氏は、データクリーンルームについて、次のように説明した。
「収益を促進するために顧客理解が必須だが、他社のデータと連携する必要がある。住所や電話番号が必要になるのは、顧客にコンタクトをとる最後の段階であり 顧客理解の時点では不要。属性を理解するためにデータは必要だが、詳細はいらない。プライバシーを含むデータまで取得できてしまうことを回避するのがデータクリーンルーム」
データクリーンルームでは、2つの組織が合意したあと、クリーンルームの中でデータを結合し、結果だけが返ってくる。その際、各組織は相手にデータを公開することなく、プライバシーを保った価値で、インサイトだけを得ることができる。