ネオジャパンは6月5日、OpenAIが提供するChatGPTとのセキュアな連携で「チームとAIとの協働」を実現するビジネスチャット「ChatLuck」の最新版を今夏に提供開始すると発表した。
あわせて同日、既存機能を強化・拡張した「ChatLuck」の最新バージョンV5.6の提供を開始した。
ChatGPTに情報を学習・二次利用させない仕組みも実現
現在、ChatGPTと人との関係は1:1であり、個々人が自身の業務でどうChatGPTを活用するかが議論のポイントとなっている。これまで登場したテクノロジーの傾向から、「今後、ChatGPTは企業において、一部の社員は使いこなしても、大半の社員は使わなくなってしまう」と、マーケティング統括部の山田志貴氏は指摘する。
そこで、ネオジャパンではグループチャットにChatGPTを加えることで、AIと人とのつながりを「1:1」から「1:チーム」に変化させることを狙っている。
そして、ChatGPTを「優秀な社員」と見立て、組織・チームのコミュニケーションに参加させることで、チーム全員がAIで新たな価値を生む「チームとAIの協働」環境を目指す。
山田氏によると、同社でChatGPTをチームに取り入れて実験してみたところ、ある人がChatGPTに行った質問の回答に対し、さらに、別な人が質問を行って会話が広がるなど、変化が見られたとのことだ。
また、ChatGPTは入力した情報の二次利用や漏洩のリスクが懸念されている。しかし、ネオジャパンはAPI連携によりChatGPTに情報を一切学習・二次利用させない仕組みを実現している。入力した情報はChatLuckだけで管理するという。
具体的には、APIに連続性がないため、ChatLuck側で会話をつなぎ合わせて、バックグラウンドで会話の内容をすべてChatGPTに伝えることで、会話の流れに沿った回答が得られるようになっている。
ChatLuck V5.6のポイント
最新版となる「ChatLuck V5.6」では、新機能として、リアクション通知が追加された。これは、自身の発言に対するリアクションをリアルタイムで確認することを可能にする機能。
自身の発言に対して誰がどのリアクションをしたかを画面の右下にバルーン通知が表示される。 メンバー同士で感謝・賞賛をしあえる環境をつくって、チームのモチベーションを高める。
また、トピックの操作性も改善されたのも最新版の特徴。具体的には、「タイムライン上のメッセージにトピック名を表示」「タイムラインからトピックを選択してメッセージを送信」「トピックにないメッセージのみ表示」などが可能になり、使い勝手が向上している。
そのほか、ホバーメニューの操作性が改善され、メッセージの状態アイコンが刷新されている。