カナダのTechInsightsによると、2023年の半導体製造装置メーカーの顧客満足度調査の結果、トップ10に日本に本社を構える装置メーカー5社がランクインしたという。
この半導体製造装置企業の顧客満足度調査は、調査会社VLSI Researchが1988年より毎年実施してきたもので、TechInsightsが同社を買収した後も引き続き実施されてきた。
この日本企業5社は、具体的には1位のアドバンテスト(昨年も1位)、5位に東京エレクトロン(TEL、昨年8位)、7位にKOKUSAI ELECTRIC(昨年6位)、9位に日立ハイテク(昨年10位)、10位にキヤノン(昨年ランク外)となっている。昨年のトップ10には日本企業は4社ランクインしていたが、今年の調査ではそこにキヤノンが加わっており、日本の半導体製造装置メーカーの顧客満足度の高さが示された結果と言えるだろう。
また、この調査は大企業と中小企業に分けて行われており、中小企業のランキングには日本企業は含まれていない(2022年版では日本企業としては堀場製作所が6位に入賞していたほか、2021年版にはキヤノンとニコンがそれぞれ6位と7位に入っていた)一方で、中国の新興装置メーカー2社がランクインしている点が注目される。
調査方法は、2023年春の2か月半にわたって、5つの言語で世界中の半導体製造装置ユーザーに向け、装置サプライヤを「サプライヤのパフォーマンス」、「顧客サービス」、「製品のパフォーマンス」という3つの主要な要素に基づく14項目に対する調査を依頼。1859名から合計2万5489項目の回答を得て、それを10点満点で集計し、9~10点を5つ星、8.5~9点未満を4つ星半、8~8.5点未満を4つ星、7.5~8点未満を3つ星半、7~7.5点未満を3つ星とし、3つ星以上を獲得した企業をベストサプライヤと認定したとしている。
なお、1位のアドバンテストでもっとも評価が高かった2つの項目は、「顧客との提携」ならびに「他人に推薦したいサプライヤ」というものであったという。