BetaNewsは2023年5月30日(現地時間)、「The downsides to using passkeys」において、「パスキー」がもたらす可能性のある問題について報じた。パスキーはセキュリティの向上に寄与すると考えられており、基本的に使用することが推奨されているが、パスキーには問題があることを把握しておくよう勧めている。

  • The downsides to using passkeys

    The downsides to using passkeys

パスキーの問題として取り上げられている主な内容は次のとおり。

  • 現時点ではパスキーはデバイスに保存されており、つまりデバイスに依存している。いずれは同期機能が広がる可能性があるが、現時点ではまだ同期機能は広く使われていない。このため、デバイスを紛失した場合にユーザーがアカウントへのアクセスを回復することに苦労する可能性がある。多くの場合、パスキーを使う場合にもアカウント回復オプションが用意されており、そうした対応の一つにリカバリーキーなどがある。当然だが、リカバリーキーはユーザーが保存しておく必要がある
  • 多くのWebサイトやアプリがまだパスキーに対応していない。現時点では一部のサービスやサイトのみがこのセキュリティ機能をサポートしている

本稿執筆時点で、ユーザーが取り組むセキュリティはパスワードに強く依存している。Googleが一般的なプラットフォームでパスキーの対応を始めたことで状況は変わりつつあるが、まだ普及の初期段階にある。パスキーはパスワードよりも安全な代替オプションであると考えられており、弱いパスワードを使い回す代わりにパスキーを使うことが強く推奨されている。

しかし、この技術はまだ普及が始まった段階にあり、パスキーを常用することで発生する問題などに関しては情報が広く普及しているとは言い難い状態にある。BetaNewsが取り上げた内容はパスキーを活用する上で最初に押さえておきたいポイントとして参考になる。