MS&ADインシュアランス グループ ホールディングス(あいおいニッセイ同和損害保険および三井住友海上火災保険)、損害保険ジャパン、東京海上日動火災保険、日本生命保険、日立製作所、みずほ銀行、三井住友銀行、三菱UFJ銀行の9社は5月25日、サステナブル・ファイナンスの発展に向けた事業構想の共同検討に関する覚書を締結した。

  • プラットフォームのイメージ

9社は、運用機関とその投資先である上場企業をシームレスに繋ぎ、ESG(環境・社会・ガバナンス)に関する相互理解・情報開示などを促進するデジタル・プラットフォームである「サステナブルファイナンスプラットフォーム(仮称)」を構築し、有用性の検証を開始する。

今後、利用企業を募っていき、2023年秋にはプラットフォームのベータ版サービスを提供し、ユーザビリティの検証や各種機能の強化を図るなど、将来の正式なサービス立ち上げに向けた検討を、共同で推進していく予定だ。

  • β版サービスの概要

同プラットフォームの本格サービス化に向けて、β版サービスを複数の運用機関と上場企業で利用し、有用性の検証を行う。β版サービスでは、上場企業が各運用機関で重視するESG情報の開示項目やその背景などを直接かつ統合的に確認できるサービスを提供予定だ。

これにより上場企業は、運用機関が重視する項目を予め把握できるため、ESG情報開示に向けた企業内での方針決定を効率的に進めることが可能になるという。また運用機関に対しては、中長期的な投資リターンの拡大に向け、上場企業との対話といったスチュワードシップ活動をさらに促進するサービスも提供していく。

すでに複数の運用機関と、β版サービスの利用や実証への参加を調整している。実証は2023年秋からの開始を予定しており、今後、さらに運用機関および上場企業の募集を進めていく計画だ。

今後は2023年夏を目途に、β版サービスの提供に向けて共同で一般社団法人を設立する予定。設立法人においてプラットフォームの有用性を検証し、正式なサービス化に向けた共同検討を推進していく。