Googleは、量子コンピューティングにおける日米両政府の取り組みを支援し、量子コンピュータの開発を進めることを目的として東京大学(東大)およびシカゴ大学と量子コンピューティングパートナーシップを取り交わしたことを明らかにした。5月22日には、東大で3者合同の量子ワークショップ「Google-UChicago-UTokyo Quantum Workshop」も開催された。
「同パートナーシップは、複雑なエラー訂正された計算が可能な大規模な量子コンピュータを構築するというGoogle Quantum AIの使命に沿ったものであり、新薬の分子の特定から、より持続可能な電池の設計、堅牢な情報セキュリティの提供、さらにはまだ想像されていなかった科学研究の進歩の促進に至るまで、多くの人々の生活を豊かなものにする可能性がある」とGoogleは述べている。Googleは、このパートナーシップに10年間で最大5000万ドルを提供するという。IBMも先般、東大およびシカゴ大と同様の量子コンピュータに関するパートナーシップを締結、両大学に合計で合計1億ドルの提供を計画している。
なお、5月22日に開催されたGoogle-UChicago-UTokyo Quantum WorkshopにはGoogleの量子人工知能(AI)研究部門を率いるエンジニアリングディレクターであるHartmut Neven氏が出席。同氏は、Googleにおける量子コンピュータに関するロードマップや開発の現状、最新の結果などについて語ったという。