日立製作所の子会社であるHitachi Vantara(日立ヴァンタラ)は5月23日、米国アリゾナ州水資源局が、州内のデータを信頼性高く集中管理し、分類、分析するために、データの管理と分析機能を持つ日立ヴァンタラの「Pentaho Data Catalog」を採用したことを発表した。
今回のPentaho Data Catalogの採用は、米国南西部において直面する広範囲にわたる水供給に関する課題の中で、持続可能性と資源管理の取り組みを強化するための取り組みだ。水資源から得られる分散した33 万のデータを一元化しアリゾナ州700万人の住民のために未来の水資源を確保する。
Pentaho Data Catalogがデータディスカバリーや分類、関係性の可視化を提供したことで、機械学習と自動化を活用し地理空間データを含むさまざまな構造化データを認識可能となった。また、アリゾナ州水資源局が採用した同社技術である機械学習アルゴリズムにより、レガシーレコードを大規模にサンプリングすることで、付随するメタデータを生成、キーとなるリレーションによってそのデータを分類できたという。
Pentaho Data Catalogは一元的なダッシュボードでそのすべてを可視化し、アリゾナ州の水利用者、計画立案者、意思決定者のニーズに合わせて、同局固有の重要なデータセットを理解、統合、分析できるようになった。
アリゾナ州水資源局Enterprise Data ManagementのマネージャーであるLisa Williams氏は、「私たちは、日立ヴァンタラのData Catalogに大変期待しています。このソリューションでは、 "well"(井戸)と入力するだけで、トランザクションデータベース、データウェアハウス、文書管理システムにある数百のデータ要素から正確で包括的なレポートを提供し、地理空間データをエクスポートする準備ができるのです。これは私たちの時間を本当に節約してくれます。一元化されたメタデータリポジトリを持つことで、職員やコンサルタントは、データ間のつながりを素早く理解することができ、データの出所もわかるようになりました。そして、地下水の状態を分析・管理するための時間をより多く確保することができるようになりました。」と述べている。
また、日立ヴァンタラのhead of Lumada Software business and corporate sustainabilityであるMaggie Laird氏は、次のように述べている。「地球環境への配慮とビジネスオペレーションの向上は密接な関係にあり、どちらの場合もデータが成功への根本的な鍵になります。この数十年で最も低い水準にある天然水の供給量において、データをより正確に把握することは、アリゾナ州がより大胆かつ洞察力に富み、革新的な方法で水 資源を保護、保全、強化するのに役立ちます。」