経済産業省(METI)は5月19日、英国の科学・イノベーション・技術省(Department for Science, Innovation and Technology:DSIT)と、半導体分野での協力促進に向けた、半導体パートナーシップに関する共同声明を発出した。

それによると、両省は、半導体が現代社会にとって極めて重要であり、ヘルスケア、防衛、通信などの重要なセクターの機能を維持し、人工知能、電動化、5G、量子コンピューティングなどの世界を変えるデジタル技術の進歩を可能にするとの認識を共有するとしているほか、半導体セクターは、最近の半導体不足がサプライチェーンの脆弱性を露呈させており、サプライチェーンの強靭性を向上させるためには共同の努力が必要であるとの認識を示している。

また、このパートナーシップは、半導体技術における日英協力のための野心的な枠組みを定め、日英両国が半導体分野における互いの強み、専門知識、物理的インフラを活用していくことを想定しており、以下のような取り組みが進められる予定だという。

  • 最先端のチップ設計、チップ製造、先端パッケージング、先端材料、化合物半導体など、互いに強みを有する分野での野心的な共同研究開発活動
  • 経産省とDSITによるそれぞれの研究開発予算の活用方法の模索
  • 専門知識の共有、スキル交換の組織化、研究施設やプロトタイピング施設などの主要なインフラストラクチャへのアクセスに関する協力
  • 貿易や投資を含めたさらなる協力を促進するための日英半導体産業対話の実施に向けた協力
  • 二国間プロジェクトや商業的な連携強化に向けた産学官交流を促進する専門家ミッション
  • 二国間のイニシアチブや国際会議における協力を通じた半導体サプライチェーン強靱性を強化するための協力