半導体ハイテク産業市場調査会社である中CINNO Researchによると、2022年の中国の乗用車に搭載されたカメラの平均台数は前年比0.5台増の3.0台となったという。また、2023年第1四半期の搭載平均台数は前年同期比0.5台増、前四半期比0.1台増の3.3台となったという。
車載カメラは、大きくフロントビュー、リアビュー、サイドビュー、サラウンドビュー、インサイドビューの5種類に分けられ、CINNOの調査によると、2023年第1四半期の中国市場における乗用車全体の販売台数は前年同期比で約7%減少したものの、フロントビューカメラの設置台数は約608万台となり、前年同期比で横ばいに推移したという。
また、そのフロントビューにおける2022年の単眼カメラの割合は64%と高く、次いで三眼カメラが24%で、こちらはテスラやBMWなどの海外ブランドがけん引したという。二眼カメラは10%となったという。
加えて、中国内の新エネルギー車(NEV)の販売台数拡大もあり、それに沿う形で2023年第1四半期にはNEVのフロントビューカメラの搭載台数も増加したという。
さらに、2023年第1四半期における自動車ブランド別でのフロントビューカメラ搭載台数の割合を見ると、53%が中国の地場ブランドが占めたという。次いで米国車が30%。ドイツ車ならびに日本車についてはシェアがそこまで高くないという。
なお、CINNOによると、NEVの販売台数の拡大や運転支援機能の向上に伴い、車載カメラの解像度や伝送技術も向上も求められ続けており、車載カメラの搭載台数の増加も合わさり、レンズやモジュール、パッケージングなどのサプライチェーンは継続して市場成長の恩恵を受ける可能性が高いとしている。同社によると、中国市場における乗用車用カメラの搭載台数は、2023年に前年比約10%増の7200万台に到達、2025年には1億台を超えると予想され、2022年から2025年までの年平均成長率は17%になるとしている。