NTT東日本 神奈川西支店は5月19日、湘南農業協同組合(JA湘南)と地域農家の協力のもと、水田水位センシングを活用した見回り稼働削減の実証を開始することを発表した。期間は5月下旬〜10月(予定)、場所は横山ライスセンターおよび周辺の圃場の2カ所となっている。
NTT東日本は、AIやIoTなどの技術の活用が、農業分野における喫緊の課題「担い手不足が深刻化し、国内の農業生産を維持・拡大するための生産性向上」に有効な手段だと考え、地域情報基盤構築(ローカル5G、キャリア5G、BWA、LPWAなどの複数ネットワーク)によるスマート農機の活用などに取り組んでいる。
今回、JA湘南および地域農家(横山直道氏)の協力を得て、水田水位センシングを活用した見回り稼働削減の実証を開始する。
同実証では、水田にあるセンサーにより水位・水温を測定し、通信を通じてクラウド上でデータ管理。離れた場所からデータ把握監視、および自動アラーム通知により水田状況を確認するほか、離れた場所から給水ゲートを遠隔操作して水量・水温を管理し、水田水位センシング活用前後における「収穫量の変化」「見回り稼働の効率化」を検証する。使用機器は、水位・水温センサー、IoTプラットフォーム、給水ゲート。
NTT東日本はこの取り組みを通じ、水田水位センシングの有効性を検証するとともに、農業におけるロボット技術やAI・IoTなどの未来技術を活用した「スマート農業」の社会実装を推進し、農業分野の課題解決に取り組んでいくとしている。