Micron Technologyは5月16日(米国時間)、データセンター向けSSD「Micron 6500 ION NVMe SSD」および「Micron XTR NVMe SSD」を発表した。
Micron 6500 IONは、232層3D NAND技術で製造され、TLCベースながらQLC並みの価格を実現したとする。また、性能としても競合製品であるQLCベースのSolidigm D5-P5316と比べ、平均読み取りレイテンシが34%向上、シーケンシャル書き込みが58%高速化、4KBランダム読取IOPSが最大62%向上、キュー深度(QD)128における4KBランダム書き込みIOPSが30倍以上(QD1では10倍以上)向上、4KBランダム書込耐久性(RDWPD)は10倍以上向上するとしている。
また、同社内で行われた分散ストレージソフトウェア「Ceph」のワークロードに関するテストでは、100%シーケンシャル書き込みが最大3.5倍向上、100%シーケンシャル読み込みが最大47%向上、100%ランダム読み取りが最大49%向上、混合I/O(シーケンシャル読み込みおよび書き込み)が最大62%向上、混合I/O(ランダム読み取りおよび書き込み)が最大27%向上することも確認したとする。
フォームファクタはU.3(15mm)とE1.L(9.5mm)で最大容量は30.72TBとしている。
一方のMicron XTRは、大量書き込みを伴うワークロードに必要な確実なキャッシングを提供し、優れた耐久性を実現するキャッシュ用SSDという位置づけで、最大35のランダムドライブ書込/日(Drive write per day:DWPD)と最大60のシーケンシャルDWPD、従来SSDを上回る耐久性レーティング、ストレージクラスメモリ(SCM) SSD(Intel Optane P5800x 1.6TB)の20%のコストで最大35%のランダムDWPD耐久性、Intel Optane P5800X-1.6TB/P5810X-800GB/P5800X-800GB/P5800X-3.2TBと比べ最大44%の消費電力削減などを提供するとしており、Micron XTRとMicron 6500 ION SSDを組み合わせることで、Micron 6500 IONとSCMSSDを使用するソリューションと同等の性能を発揮するという。
Micronでは、データセンター事業者はこの新しいSSDのコンビネーションを利用することで、ストレージを大規模に拡張し、コストを管理し、従来のテクノロジーよりも消費電力を低減させることでデータセンターのサステナビリティを向上させることができると説明している。
なお、Micron XTRのフォームファクタはU.3(15mm)で、960GBと1.92TBの2種類の容量が用意されるという。