GNUプロジェクトは現地時間2023年5月13日、GNU grep バージョン3.11のリリースをメーリングリストで報告した。ソースコードはtgz形式とxz形式の二種類を用意(リンク先はミラーサイト)する。本バージョンでは、Perlベースの正規表現ライブラリーであるPCRE(Perl Compatible Regular Expressions)2を再サポートし、「[\d]」のような表記が利用可能になった。
GNU grep バージョン3.11は前述のようにPCRE2をサポートし、バージョン3.8と同様に文字列をUnicodeではなくASCIIとして解釈する。ただし、今後のGNU grepやPCREの仕様変更に伴い、再びUnicodeに戻す可能性があると開発陣は説明した。また、2038年以降のタイムスタンプを持つファイルの検索や、glibc2.34以降を使用するx86およびARM環境で正常に動作しないバグを修正している。GNU grepはUNIX系OSで定番の文字列検索ツールであり、DOSはfindstrコマンド、Windows PowerShellはSelect-Stringコマンドレットと、疑似的な移植が行われてきた。