GNUプロジェクトは現地時間2023年5月14日、GNU Awk(以下、Gawk)バージョン5.2.2のリリースをメーリングリストで報告した。ソースコードはtgz形式xz形式lzip形式の三種類を用意する(リンク先はミラーサイト)。本バージョンはM1搭載macOSでx86_64の実行ファイルをビルドせず、同環境ではGawkの拡張機能として2020年9月に導入されたPMA(Persistent Memory Allocator)機能も利用できない仕様変更が加わった。

  • GNU Awk バージョン5.2.2

前述したPMA周りの仕様変更も多岐にわたるが、ディレクトリー(フォルダー)の入力パーサーとして追加使用できる拡張機能readdirを、Windows環境で使用する際は取得レコードが簡略化されたのは、Windows環境でGawkを使用している利用者には大きい変更点である。他にも拡張機能timeから置き換わるtimex strptime関数のサポートや、マニュアル類を生成する際のmakeinfo バージョン7.0.1の必須化、InfoおよびHTML向けに各PNGファイルがインストールされるようになった。詳細はソースコード内のChangeLogファイルを参照してほしい。Awkはテキスト処理に特化したプログラミング言語としてUNIX上で開発され、多くのOSに移植されてきた。いくつかのAwk実装も存在するが主流はGawkである。

  • ChangeLogの内容

    ChangeLogの内容