Microsoftは5月8日(米国時間)、Exchange Team Blogの記事「 Deprecation of Remote PowerShell (RPS) Protocol in Security and Compliance PowerShell」において、Exchange PowerShell環境に付属するセキュリティ&コンプライアンスPowerShellでリモートPowerShell(RPS)プロトコルのサポートを廃止する方針をアナウンスした。RPSプロトコルの廃止は2023年7月15日以降に開始される予定で、廃止後は、新しいPowerShellモジュールでサポートされるRESTベースのコマンドレットへの移行が必要となる。

  •  Deprecation of Remote PowerShell (RPS) Protocol in Security and Compliance PowerShell - Microsoft Community Hub

    Deprecation of Remote PowerShell (RPS) Protocol in Security and Compliance PowerShell - Microsoft Community Hub

セキュリティ&コンプライアンスPowerShellは、Exchange PowerShell環境において、コマンドラインからMicrosoft 365 DefenderポータルとMicrosoft Purviewコンプライアンスポータルの機能を管理することができる管理インタフェースである。Exchange関連のPowerShell環境をサポートするExchange Online PowerShellモジュールによって提供されている。

Microsoftによれば、同社はモダナイゼーションの取り組みの一環としてセキュリティ&コンプライアンスPowerShellの管理者エクスペリエンスをREST APIベースのコマンドレットへの移行を進めているという。その中で、RPSプロトロルベースのスクリプトおよびコマンドレットについても、RESTベースのコマンドレットに移行されることが決定した。ただし、新たに提供されるRESTベースのコマンドレットはRPS v1コマンドレットと同等の機能を備えているため、既存のスクリプトとプロセスを更新する必要はないとMicrosoftは説明している。

新しいRESTベースのコマンドレットに切り替えるには、Exchange Online Management v3モジュールのバージョン3.2.0-Preview3をインストールする必要がある。その上で、Connect-IPPSSessionコマンドによる接続の確立時に「-UseRPSSession:$false」パラメータを指定する必要があるとのこと。この追加パラメータはバージョン3.2.0がまだプレビューリリースであるために必要なもので、正式リリース後は不要になる。

Microsoftでは、Exchange PowerShell環境を使用するユーザーに対して、RPSプロトコルの廃止に備えてできるだけ早く新しいモジュールに切り替えることを強く推奨している。