The Hacker Newsは4月29日(米国時間)、「ChatGPT is Back in Italy After Addressing Data Privacy Concerns」において、イタリアでのChatGPTへの規制が解除されたと伝えた。ChatGPTを開発したOpenAIが、イタリアのデータ保護当局の要求に応えたと報じている。
イタリアでは、ChatGPTが同国のデータ保護法に抵触する恐れがあるとして、同国の個人データ保護監視機関(GPDP: Garante per la Protezione dei Dati Personali)が一時的にChatGPTへのアクセスを制限していた。この問題にOpenAIが対処し、ChatGPTをイタリアに復活させることに成功したことが明らかとなった。
ChatGPTのイタリアへの復帰に際し、ヘイトスピーチやアダルトコンテンツなどの情報をフィルタリングして削除するFAQの公開、個人情報を探し出すことはないという声明、未成年者のアクセス制限および未成年者の両親または保護者の同意、チャット履歴をオフにできる新しいプライバシ設定の導入などが実施されている。
ChatGPTのようなAIチャットボットサービスが使い方によって有用であることが示される一方、イタリアのデータ保護当局がChatGPTを規制したようにこの技術に対するプライバシおよびセキュリティに関する懸念も取り沙汰されている。
イタリアのChatGPT問題に対し、OpenAIがChatGPTの使用方法に関する規制と制限を受け入れ、ユーザの個人情報を保護するための対策を講じたことで解決する形となった。今回の事例のように、ChatGPTを含むAIチャットボットがプライバシやセキュリティに対する取り組みを強化し、より安全に使用できるようになることが期待されている。