宇宙航空研究開発機構(JAXA)は4月28日、JAXAが2024年に打ち上げを計画している火星の衛星フォボスの探査計画「MMX」を題材とする、小学生のための自学自習を目的としたデジタル教材「火星衛星探査計画MMX 君もJAXAのエンジニア」を公開したことを発表した。

  • 火星衛星探査計画MMX 君もJAXAのエンジニアのトップページ。

    火星衛星探査計画MMX 君もJAXAのエンジニアのトップページ。(出所:火星衛星探査計画MMX 君もJAXAのエンジニアWebサイト)

同教材は、JAXA 宇宙科学研究所(ISAS) 宇宙教育センターとMMXプロジェクトの共同開発によるもの。教材の対応PFはGIGAスクール構想対象端末で、対応OSは、PC(Windows 10以降)、iPad(iPadOS 15以降)、Chromebook(ChromeOS 107以降)。

教材の内容は、フォボスに向かってサンプルやデータを持って帰るための探査機を設計し、ミッションを成功させるというものだ。その過程では、火星とその衛星や、MMXの計画などの知識も得られるという。探査機の設計は、太陽電池パネルやエンジンなどのアイコンを複数から選ぶゲーム仕立てなので、小学生でも楽しむことが可能だ。しかし選択を間違えると、正しく減速ができず火星の軌道に投入できないなど、ミッションが失敗してしまうため、大人でも学ぶことの多い内容となっている。

  • 探査機設計画面。MMX探査機は3ステップを経て開発していく。

    探査機設計画面。MMX探査機は3ステップを経て開発していく。(出所:火星衛星探査計画MMX 君もJAXAのエンジニアWebサイト)

なお5月6日(土)には、ISASと同じく神奈川県相模原市に位置する相模女子大学のグリーンホールにおいて開催されるイベント「宇宙科学エトセトラ ―みんなの宇宙深体験パビリオン―」でも、体験会が実施される予定だとしている。