Sansanは4月28日、同社が提供するインボイス管理サービスである「Bill One」を通じて実施した、「請求書発行の電子化に関する実態調査」の結果を発表した。これによると、電子化のメリットとしてペーパーレス化の進展や請求書処理時間の削減を挙げる声が多いことが分かった。
同調査は同社が4月5日~15日にかけて、請求書発行業務を行う全国のビジネスパーソンを対象にインターネットにより実施したものであり、有効回答者数は900人。
自社が発行する請求書は紙と電子どちらの割合が高いかを聞くと、「紙の割合が高い」が63.1%を占め、「電子の割合が高い」は16.2%と2割を下回る。
発行している請求書が「紙の割合が高い」または「紙と電子が半々」とした回答者に、電子請求書に移行したいか尋ねると、「はい」が53.9%と半数以上に上っており、電子化のニーズは高い。
電子請求書に移行したい回答者にできない理由を質問したところ、「既存のシステムにうまく統合できず、改修が必要」が40.1%で最も多く、「取引先からの要望がある」が36.2%で続く。この結果から、長年利用している既存システムとうまく統合でき、取引先の負担を最小限にできれば、電子化を進められる可能性があると同社は見ている。
発行する請求書で「電子の割合が高い」という回答者に電子化のメリットを聞くと、「ペーパーレス化が進んだ」が65.1%と最多であり、請求書の電子化をきっかけに経理部門が取り扱う他の書類のペーパーレス化も進んでいるとみられる。 次いで、「請求書を処理する時間が減った」が46.6%に上った。
電子請求書への変更によって毎月削減できた時間を尋ねたところ、「1時間未満から4時間未満の時間」が約7割を占める。 「10時間から13時間」という回答者も約1割おり、年間で換算すると120時間以上の削減に結び付いている企業もある。