GNUプロジェクトは現地時間2023年4月26日、Dragora GNU/Linux-Libre バージョン3.0ベータ2をリリースしたと、メーリングリストに投稿した。Dragora GNU/Linux-Libreは独立したLinuxディストリビューションとして2008年から現在まで開発を継続し、2012年からバージョン3に着手している。メーリングリストでは"better late than never!"と進捗が遅くとも着実に進んでいることを記している。ダウンロードページは各地域のミラーサイトリンクがあるものの、国内ミラーサイトはない。グローバルや北米ミラーサイトからダウンロードすることをお薦めする。
GNU/Linuxを製品名に含めているとおり、Dragora GNU/Linux-Libreはフリーソフトウェアのみで構成されたLinux環境である。開発陣はメーリングリストの投稿で、「ユーザーフレンドリーでUnixライクなアプリケーションと、長期的な安定性と安全性を提供する」という。また、セキュリティ強化のためにLibreSSLなどのセキュリティ機能、GNU Compiler Collection(コンパイラーコレクション)のセキュリティオプションを活用している旨を強調した。ベータ2では全体的な性能改善やISOイメージ作成、ツール間のメッセージング機能の強化を盛り込んでいる。また、デスクトップ環境のTDE(Trinity Desktop Environment)や開発言語のRust、GNU Wget2など新たなソフトウェアを取り込んだ。