電通デジタルは4月27日、ChatGPTなどのLLM(Large Language Models:大規模言語モデル)を活用した、企業のカスタマーサービス革新を支援するサービスの提供を同日から開始したことを発表した。

同社は、デジタル化社会における人間味のある優れた顧客体験を「Humanized Digital Experience」(HDX)と定義し、その実現を支援する各種サービスを2023年3月から提供している。同サービスはHDXを具現化するサービスの一つ。

同サービスでは、GPT-4をはじめとする最新のAI技術を取り入れることで、これまで企業においてオペレーターが担っていたカスタマーサービスにおける顧客応対を、自社や顧客の情報管理を担保しながら、AI自身が相談受付から必要手続きまでを完了させるところまで一貫して行うことを実現する。

これにより、人間味をもったAI主役型のカスタマーサービスを実現し、「飛躍的な顧客体験改善」と「人的スタッフによる顧客対応コストの大幅削減」を目指す。

  • サービスイメージ

同サービスでは、AI主役型カスタマーサービスの実現に向けて、以下を支援する。

・GPTの最新機能を踏まえての、カスタマーサービスの新たな在り方の構想策定(「Responsible AI(責任あるAI)」の観点からの妥当性検討を含む)
・迅速なプロトタイプ開発による、フィジビリティと有効性の検証(PoC)
・正式サービス化のためのシステム実装、業務プロセス整備、利用規約策定
・愛着が感じられるサービスとするためのクリエイティブワーク(キャラクター開発など)
・サービス運用からの学びとGPT進化を反映した継続的改善支援
・LINEなどのコミュニケーションチャネル、企業ドメイン知識、検索結果などとGPTの連携ソリューション開発 

同社は、自社内の業務効率・生産性の向上、およびクライアント企業に対するGPT活用支援のための知見・専門性の蓄積を目的とし、社内でのGPT-4の本格活用を進めているという。

現在、社内ルールや手続きなどに関する社員の問い合わせ対応の自動化や、全役員による「各種文書の骨子把握」「ドラフト作成」などへの活用・社内情報発信をすることにより、全社でのAI標準装備を推進している。