ガートナージャパンは4月27日、グローバルで実施した世界のソフトウェア・エンジニアリング・リーダーを対象とした調査結果を発表した。
同調査は、2022年下期に、ソフトウェア・エンジニアリングの中核領域にある47のテクノロジーに関するデプロイ計画、採用時期、価値、リスクについて把握するために実施され、北米、欧州・中東・アフリカ、アジア太平洋のあらゆる業種における大企業のソフトウェア・エンジニアリング・リーダー 142人から回答を得たもの。
同調査において、ソフトウェア・エンジニアリング・リーダーの58%が、自社のCレベルの経営幹部にとって、開発者エクスペリエンスは「非常に重要」または「極めて重要」であると回答した。
開発者エクスペリエンスとは、ソフトウェア製品/サービスを開発し、提供するために、開発者がツールや、プラットフォーム、プロセス、そして共に作業する人々との間で交わすあらゆるインタラクションを指し、ソフトウェア・デリバリーにおいて重要な優先課題となっているという。
開発者のエクスペリエンスや生産性の向上は、ソフトウェア開発ライフサイクルのテクノロジー/プラクティス(社内開発者ポータル、パフォーマンス・エンジニアリング、CI/CDツールチェーン、コンテナ管理など)の採用がもたらす最大の価値であり採用の推進要因となっていると、同社は指摘している。
それ以外のソフトウェア・エンジニアリング・テクノロジーの採用における推進要因としては、コストの削減や優れたケイパビリティの提供なども挙げられている。その一方で、高いコストや予測できないコストは最大のリスクであり、同調査の対象となった47のテクノロジ/プラクティスの68%の採用における主なリスク要因としても挙げられていることが分かった。
人材の確保は、テクノロジーの採用において2番目のリスク要因であり、評価対象となったソフトウェア・エンジニアリングのテクノロジ/プラクティスの17%で主なリスク要因となっている。人材不足を解消するために、ソフトウェア・エンジニアリング・リーダーは、在籍中の従業員や新入社員のスキルアップとリスキリングに注力すべきであると同社は提言している。