ダイケンは、マンションや商業施設などの駐輪場屋根上を緑化し、CO2削減やヒートアイランド現象の緩和に貢献する「駐輪場屋根上 緑化仕様」を4月26日に発売した。
同製品で緑化に使用する植物は「常緑キリンソウ」。キリンソウは乾燥や暑さに対する抵抗力が強く、耐多湿性や耐寒性もあるなど、緑化設備に適した特徴を持つ。ただその一方で、冬季は落葉してしまうという弱点があったとする。この大きな弱点を克服し、環境に負荷をかけずに緑化でき、温暖化防止にも貢献できるように進化したのがベンケイソウ科キリンソウ属の常緑キリンソウである。
また、ダイケンによると、キリンソウの苗を専用の袋に入れる袋方式をとることで、土壌の流出・飛散を防ぐことができるという。
他にも、キリンソウは灌水設備を必要としないほど保水性能が高く、雨水で生育可能であることもメリットだといい、袋は防草シートで作られ雑草が侵入しにくい構造のため、剪定の必要もなく1年を通して手入れがほぼ不要な造りとなっている。
駐輪場屋根上 緑化仕様を設置する利点としてダイケンは、屋根に植物があることで日射量が軽減されるほか、植物面・土壌面からの水分蒸発や飛散により熱が使用されることで温度上昇を抑え、屋根材の劣化を防止し高寿命化が期待できる点であるとした。さらに、降雨時には雨粒が植物に当たるため雨音を軽減させる効果を発揮し、光合成によってCO2を吸収し脱炭素社会へ貢献することも可能となる。
同製品の施工については、屋根の上に防草シートを敷き、袋に入ったキリンソウを載せるのみで、専門業者でなくても施工・設置が可能。ただし駐輪場屋根はダイケン製のCY-HFK型(奥行柱ピッチ1800mmタイプ)を設置することが条件だという。同社は、今後も公共施設から住宅まで快適な住環境をつくる環境に配慮した製品づくりを行っていきたいとしている。