社会人になって、同窓会や友人の結婚式など旧友と再会する機会が増え、それと同時に自分の過去を振り返ることも多くなったという読者も多いのではないだろうか。
筆者の中学生や高校生の記憶をたどってみると、勉強系の科目よりも体育や音楽の授業が好きで、授業中も数学の公式なんてそっちのけで部活中に試してみたいフォーメーションを考えているような、決して褒められる学生ではなかったように思う。
そんな筆者でもテストの時に友人から頼られる勉強科目があった。それが後に今の記者という仕事の根源を支えてくれる「国語」だ。
国語においては、同級生にテスト前に勉強を教えるだけでなく、大学生の時には家庭教師として高校生相手に古文や漢文を教えていたこともあったし、ベネッセグループが運営するベネッセ文章表現教室で作文や言葉の表現方法を小学生に教える講師をしていたこともあった。
そんな曲がりなりにも教育に携わったことのある筆者ゆえに、ずっと気になっていたことがあった。
「現代の教材はとんでもないところまで進化しているのではないだろうか……?」
GIGAスクール構想をはじめとした教育現場のDX(デジタルトランスフォーメーション)について筆者も多くの取材を担当してきたが、教材についてはあまり取り上げてこなかったように思う。
そこで、教育業界のトップランナーであり、筆者が大学生時代にお世話になっていたベネッセコーポレーションの方に「IT技術×教材」の最前線について伺ってきた。