TISインテックグループのTISと大阪大学量子情報・量子生命研究センター(以下、大阪大学QIQB)は4月19日、量子コンピュータの理論に基づいたゲーム「QuantAttack(クアントアタック)」を開発し、無料公開することを発表した。

  • 「QuantAttack」の画面例

    「QuantAttack」の画面例

このゲームは大阪大学QIQBの藤井啓祐副センター長が考案し、TISが開発を担当した。ブロックを入れ替えて消すアクションパズルゲームで、ブロックが積み上がる前に消すという一般的なパズルゲームの要素に加えて、量子コンピュータに由来するユニークなルールが特徴。

ゲーム内のブロックは量子コンピュータの基本命令である「量子ゲート」を表し、量子コンピュータに基づいたルール設計。効率良くブロックを消してハイスコアを狙うには、量子ゲートの種類と仕組みを知る必要があり、ゲームを通して量子コンピュータの基本的な仕組みを学ぶことを目指している。

ゲーム内にはチュートリアルのほかに1人プレイモードやコンピュータとの対戦モードなどがあり、さまざまな角度から量子コンピュータの原理が学べるとのことだ。スマートフォンやPCからいつでもプレイ可能。

QuantAttackにはさまざまなブロック(量子ゲート)が登場し、各ブロックは同じ種類同士を2つ縦に積み重ねると消滅、または変化する。例えば、丸い青色の「+」ブロックは、量子力学では2行2列の行列として示すが、このとき「+」ブロックを2つ重ねる操作は「行列 x 行列」の演算となり、演算結果は恒等変換を表す単位行列となる。このように、量子コンピュータに関する理論を知るほどゲームを有利に進められるようだ。

  • ブロック同士を重ねたときの変化

    ブロック同士を重ねたときの変化