OKIグループで環境保全の技術サービスを展開するOKIエンジニアリング(OEG)は、電子機器・部品向け「再生プラスチック製品の成分分析」サービスを開始したことを発表した。
海外では、新品のプラスチックに比べてCO2排出を抑制できる再生プラスチックの利用が広がっている。また日本でも、2022年に「プラスチック資源促進法」が施行され、再生プラスチック利用を意識した設計・製造に注目が集まっている。しかし、使用済み製品から回収したプラスチックに成分表示がなく組成がわからないことや、成分表示があっても劣化や異物の混入が引き起こす変質によりショート故障などの不具合が起きるなどの課題があった。
これらの課題解決に向け、OEGは、再生プラスチック製品を対象とした新しい成分分析サービスを開始。同サービスは、ポリスチレンやポリエチレンなど主要な12種類の成分比率分析、燃焼時にダイオキシンの原因となるハロゲンの含有量分析、金属などといった不純物の含有量分析、正常品と不良品の比較解析の4つのメニューで構成される。なお評価にあたっては、加熱や燃焼で試料を気化させたり分解ガスを発生させたりするなどして、質量分析計で詳細に成分を見ていく方法が主に用いられるという。
OEGは、成分比率の測定は0.5mgの少量でも分析が可能であるため、小型電子部品にも対応し、RoHS(特定有害物質使用制限)で使用が制限されている臭素系難燃剤の含有も判定できるとしている。また同社は、この分析結果が再生プラスチック製品に採用する際の判断材料として役立ち、最終製品の品質を確保することに繋がると考えているという。