リバーフィールドは、九州大学、東京工業大学、順天堂大学、山口大学と共同開発を行い、眼内内視鏡・眼内照明保持ロボット「OQrimo(オクリモ)」の製品化に成功したことを発表した。
OQrimoは、眼科医の要望から生まれた眼科手術専用の手術支援ロボット。2017年にAMED(日本医療研究開発機構)の「未来医療を実現する医療機器・システム研究開発事業」に採択されたのち、研究機関・企業によって共同で開発、製品化が進められてきた。
眼内手術というと、片手でツールを保持し、もう一方の片手で肝心の手術操作を行うのが現状の通例であった。そのため、安全に眼内内視鏡や眼内照明を保持する手段があれば、術者は両手を使って操作を行うことができるようになるという。
今回開発されたOQrimoは、ジンバル構造の仕組みを有しているため、眼内内視鏡やライトガイドを把持し、意図する位置に自在に誘導できるようになるとする。また、眼内の空間把握をサポートするマッピング画面を有しており、術者は両手を自由に使いながら、安全に眼内内視鏡や眼内照明を保持することができるという。
OQrimoの名前の由来は、眼内を隈なく観察する探検者のようなロボットの特徴から、ラテン語で目を意味するoculous(オクラス)と、探検者を意味するrimor(リモール)の2つを合わせたものからとのこと。リバーフィールドによると、同製品は特に難易度の高い眼内手術において大きな強みを発揮するといい、眼内手術の課題であった片手が塞がる状態を打破できる一歩になるだろうとしている。