富士通、東洋大学、兵庫県尼崎市は4月17日、AI(Artificial Intelligence:人工知能)と犯罪心理学を組み合わせたコンバージングテクノロジーを活用して特殊詐欺を未然に防止する共同研究の第2期を2023年4月から2025年3月まで実施することを明らかにした。
第1期では、カメラやミリ波センサーなどの非接触センサーで取得したデータから被害者が騙された状態であることを推定(推定した呼吸数や脈拍数などの生理反応から、犯人の嘘を信じ込まされている状態を判定)する特殊詐欺推定AIモデルを開発した。約75%の推定精度だという。
第2期では、第1期で構築した特殊詐欺推定AIモデルについて、尼崎市内在住の高齢者の自宅で実環境における実証実験を行い、その結果をもとに本AIモデルの機能や性能の向上を目指す。
2024年度からは、第1期で開発した詐欺リスクとアラート要因を通知する機能を用いて被害者の家族などのスマートフォンに通知する取り組みを開始する。三者が考案する未然防止施策を組み合わせた社会実験を行い、特殊詐欺被害の削減効果を確認する。