デクセリアルズ、高電圧・大電流に対応したSCPを製品化

デクセリアルズは最大定格電圧125V・定格電流150Aに対応したねじ止めタイプのセルフコントロールプロテクタ(SCP)「SFM-50150」を開発、製品化したことを発表した。

最大定格電圧125V、定格電流150Aに対応したセルフコントロールプロテクタ「SFM-50150」(出所:デクセリアルズ)

1994年の上市以来、ノートPCやスマートフォン、電動工具などのバッテリに広く採用されているSCPは、リチウムイオンバッテリの充放電を制御している1次保護が正しく機能せずに過充電・過電流が発生した際、ヒューズエレメントを溶断させて回路を遮断する2次保護用のヒューズである。

近年、カーボンニュートラルの観点から、電動バイクの普及や、電動車両の活用が増加。そうした車両に電力を供給するためのエネルギー貯蔵システムの普及も進み、リチウムイオンバッテリを使用するケースが増えている。ただし、これらの機器はコンシューマ向けIT機器に比べて高電圧かつ大電流を扱うため、その保護のためのヒューズが必要とされていた。

その中で、デクセリアルズが開発したSFM-50150は、同社のSCPラインアップとして最大となる、最大定格電圧125Vおよび定格電流150Aに対応しており、大電流を必要とする電動バイクや、蓄電池などのエネルギー貯蔵システムにも適しているとする。また、同社が独自開発したヒューズエレメントの使用や基板材料の最適化により、SCPの完全鉛フリー化を実現し、環境負荷の低減にも貢献する仕様だ。