欧州宇宙機関(ESA)が主導する国際協力ミッション「木星氷衛星探査計画 JUICE」が、2023年4月14日21時14分(日本時間)、フランス領ギアナのクールーにあるESAの射場よりアリアン5ロケットに搭載され打ち上げられた。
21時45分時点では、JUICEはロケットからの分離を終えた段階で、今後、地上との通信などの確認作業が進められ、木星に向けた旅路につくこととなる。
木星に向けてJUICEは、月と地球→金星→地球→地球と順にスイングバイ(フライバイ)を実施。2031年7月に木星軌道に到達予定で、木星の大気や磁気圏の観測などを行うほか、木星の衛星「カリスト」に30回以上、「エウロパ」に2回のフライバイ観測を実施。その後、2034年に「ガニメデ」の周回軌道に投入され、地表から高度500kmまで近づいて詳細な観測を行った後、2035年にミッションが終了する予定となっている。
なお、JUICEには10台の観測機器が搭載されており、その内の4つ、「RPWI」、「GALA」、「PEP/JNA」、「SWI」について日本で開発されたハードウェアが提供され、サイエンス参加も行われるほか、「JANUS」および「J-MAG」の2つの機器については日本ではハードウェア開発は行われていないものの、日本の研究者が共同研究者として観測プログラムに参加する予定となっている。