OutSystemsは4月14日、クラウドネイティブなローコード開発プラットフォーム「OutSystems Developer Cloud」の国内提供開始を発表した。同プラットフォームは昨年11月に発表されていた。
ソリューションアーキテクトマネージャー 廣瀬晃氏は、「OutSystems Developer Cloud」を開発した背景について、次のように説明した。
「昨今、開発の現場では、クラウドネイティブとローコードが求められている。OutSystems Developer Cloudはこれらのニーズに応えるものとなる」
続いて、シニアソリューションアーキテクトの阿島哲夫氏が、「OutSystems Developer Cloud」の特徴を説明した。同氏は、同プラットフォームのゴールとして、「高い生産性」「重要なシステムにおけるさまざまなユースケースの創出」「常に変化するシステムへの対応」を挙げた。
これらのゴールに達成するため、同プラットフォームは、「Kubernetesとコンテナ」「クラウドサービス」「マイクロサービスアーキテクチャ」をカバーするクラウドネイティブなインフラ上に構築されている。
阿島氏は、「クラウドネイティブなインフラの構築・運用はハードルが高く、数千万円以上の費用と12カ月以上の時間がかかる。しかし、OutSystems Developer Cloudなら、クラウドネイティブインフラをフルマネージドで提供する」と、OutSystems Developer Cloudのアドバンテージをアピールした。
さらに、阿島氏は「OutSystems Developer Cloud」の特徴として、同社のローコード開発プラットフォーム「OutSystems 11」のエクスピリエンスを引き継いでいるため、エンジニアはスキルをそのまま生かせることを挙げた。
両プラットフォームは、下図のように、サポートしている開発環境が異なる。当面は、OutSystems Cloudのみ提供されるが、将来的にユーザーが利用しているAWSやMicrosoft Azure上に構成されるKubernetes環境もサポートする予定だ。
今年4月、「OutSystems Developer Cloud」の東京リージョンが開設された。リージョンはバージニア、フランクフルト、シンガポール、シドニーにも設けられており、東京リージョンで開発したアプリを異なるリージョンへデプロイすることも可能だ。
阿島氏は今後、提供を予定している機能として、以下を紹介した。
- カスタムコードの拡張
- 外部データとの連携・統合
- 検索エンジン最適化
- IP アドレス制限
- SOC2(上位ライセンスで標準機能として提供予定)
- プライベート リソースへのセキュア ゲートウェイ
- デプロイ・リリース・CI/CDの自動化
さらに、「OutSystems Developer Cloud」のインフラ上に「OutSystems 11」の実行環境の提供も予定されている。
「OutSystems 11」は引き続き提供され、最短でも2027年3月までは提供が計画されており、提供終了の2年以上前にアナウンスを行うという。