ウェハ自動搬送システムサプライヤであるローツェが4月12日に2023年2月期(2022年3月~2023年2月)の決算を発表した。
それによると、通期売上高は、前年度比41%増の945億1800万円、営業利益は同67%増の264億1800万円と好調な業績だった。主力の半導体搬送装置は、前年度比40%増の808億円となったほか、受注残高も558億円と高水準を維持した状況となっている。売り上げの伸びに貢献したのは、中国製造装置メーカー向けEFEMの売り上げが同62%増となったほか、台湾ファウンドリ向けウェハソータの売り上げが同47%増、米国主要製造装置メーカー向けEFEMの売り上げが同2%増としている。
国・地域別で売上高シェアを見ると、中国が30%でトップ。次いで米国が24%、台湾が18%、日本が10%、韓国が7%としている。米国政府の対中輸出規制強化の直接的影響はない見込みとしており、中国装置メーカー向けEFEMは現地子会社の新工場で増産を図るなど、中国での事業が急成長していることを強調している。
なおローツェは、ウェハ上、ガス・薬液中の微量不純物測定装置メーカーであるイアスを2023年3月1日付でに67億7800万円で子会社化。今後、従来の主力であるウェハ搬送事業とイアスの微量金属不純物分析事業をどう組み合わせて相乗効果を生みだしていくかが注目される。
なお、ロ―ッエでは、2024年2月期の売上高を同6.9%減の880億2600万円、営業利益を同18.2%減の216億1900万円とのガイダンスを示している。