米Anaconda社のプレミアパートナーを務めるアスクは4月10日、同社が扱うPython及びR言語用ディストリビューション「Anaconda Distribution」で、Python 3.10をサポートし、674アップデートと190の機能追加を行ったパッケージを搭載する最新版「2023.03」のリリースを伝えた。

アスクWebサイト内の「Anaconda」Webページ

「Anaconda」(公式Webサイト)

最新版では、代表的なパッケージ「NumPy 1.23.5」「SciPy 1.10.0」「Pandas 1.5.3」「Matplotlib 3.7.0」などがアップデート。加えて機能強化として、何千もの事前トレーニング済みモデルによりダウンロードと再トレーニングのプロセスを効率化する「Transformers 4.24.0」、データに大きな偏りがある不均衡データに対して、再サンプリング手法を駆使し予測精度の向上を図る「imbalanced-learn 0.10.1」の2つの機械学習パッケージが搭載されている。パッケージ管理システム「conda」はバージョンが「23.1.0」に、「Anaconda Navigator」もそれに合わせて最新の「2.4.0」にアップデート、パフォーマンスが向上している。Pythonに関しては、「3.10」をベースに「3.9」「3.8」などのバージョンをサポートするだけでなく、「3.11」を今年後半予定の公式サポートに先駆けて対応を行う。

アスクは本年2月、Anaconda社とのプレミアパートナー契約を締結、有償製品の「Anaconda Professional」「Anaconda Business」「Anaconda Server」のライセンス販売と各種サポートの提供を行っている。「Anaconda」は無償で利用できるが、従業員200名以上の企業で利用する場合、有償ライセンスの対象となる。