GoGlobalは4月3日、世界61カ国を対象に実施した調査に基づいた「技術系人材が豊富な国」の上位14カ国を発表した。

調査の結果、1位となったのは「アルゼンチン」で、同国のテクノロジー部門とスタートアップ環境は近年盛り上がりを見せ、トップクラスのソフトウェアアウトソーシング先として高い評価を得ているという。その人材プールは、データサイエンスのスキルで世界のトップ新興国の中にランクされ、ブエノスアイレスは、Global Innovation Indexにより、世界の中所得国の中でトップクラスの科学技術(S&T)センターとして評価されているということだ。

  • 1位「アルゼンチン」

    1位「アルゼンチン」

2位は「ブラジル」で、テクノロジー部門が勢いを増し続けているという。政府は商標登録、特許取得、新技術の市場投入に対し、企業に税制上の優遇措置、補助金、特典を提供しており、たとえば半導体メーカーを誘致するための新しい計画が進行中だという。また、ハイテク分野の企業は給与の軽減措置の恩恵を受けることができ、その結果、技術系人材の雇用を目指す多国籍企業の注目を集めているという。

  • 2位「ブラジル」

    2位「ブラジル」

3位は「カナダ」で、技術系人材の宝庫であるという。CBREの最新レポートでは、カナダの11都市が北米で最も優秀な技術系人材が集まる都市に選ばれ、トロントはサンフランシスコ、シアトルに続く第3位、カルガリーは「ブレインゲイン」による雇用増加で第8位。「グレートホワイトノース」は、グローバル・スタートアップ・エコシステム・インデックスの「ビッグ4」にも常にランクインしているという。

  • 3位「カナダ

    3位「カナダ」

4位は「中国」で、中国政府は特にエンジニアリング、コンピューターサイエンス、情報技術などの分野の教育や訓練プログラムに多額の投資を行い、人工知能、機械学習、5G技術の主要プレーヤーに急成長している。中国の消費者市場が爆発的に拡大するにつれ、多くのテクノロジー企業が中国での事業展開に関心を寄せているという。

  • 4位「中国」

    4位「中国」

5位は「コロンビア」で、多国籍企業の戦略的ビジネスハブとして浸透。「ラテンアメリカのシリコンバレー」としての地位を確立しつつあり、ソフトウェア開発、ウェブ開発、モバイルアプリ開発、IT BPO、アニメーション/ビジュアルエフェクト(VFX)、ITセキュリティなどの分野での人材プールが充実しているということだ。

  • 5位「コロンビア

    5位「コロンビア」

以降の順位は、6位「インド」、7位「ケニア」、8位「フィリピン」、9位「ポーランド」、10位「ポルトガル」、11位「ドイツ」、12位「南アフリカ」、13位「アラブ首長国連邦(UAE)」、14位「ベトナム」と続いている。

  • 左から、6位「インド」、7位「ケニア」、8位「フィリピン」、9位「ポーランド」、10位「ポルトガル」

    左から、6位「インド」、7位「ケニア」、8位「フィリピン」、9位「ポーランド」、10位「ポルトガル」

また、採用報酬(経験8〜10年のフルスタックエンジニアの場合)の国別比較では、アメリカ(カリフォルニア州)の年間給与が160,000米ドル、アルゼンチンが22,000米ドル、ブラジルが32,000米ドル、メキシコが36,000米ドル、フィリピンが34,000米ドル、ポーランドが75,000米ドル、ベトナムが17,000米ドルとなっている(参考値)。

  • 採用報酬の国別比較

    採用報酬の国別比較