日立エナジーは3月31日、エネルギーインフラ関連のEPC事業者である英ペトロファックと共に、オランダおよびドイツの大手送電事業者であるテネットと複数の洋上および陸上のHVDC変換所と関連インフラを供給する包括契約を締結したと発表した。
同契約の下で、日立エナジーおよびペトロファックは、6つの洋上風力発電連系システムを順次受注。その総額は約130億ユーロ(約1兆8600億円)で、日立エナジーにとって過去最大の包括契約だという。
また、連系システムはいずれも2GWの電力容量と525kVの電圧を有する計画で、電力容量、電圧ともに洋上風力向けとしては世界初の規模だという。日立エナジーは、最新のHVDC技術を使用した変換所の供給を、ペトロファックは洋上プラットフォームおよび陸上土木工事のエンジニアリング、調達、建設および設置を担当。
同契約は、北海の洋上風力発電所で発電された電力を効率的に陸上に送電することで、オランダならびにドイツの洋上風力発電の導入拡大を支援することを目的とした、テネットの「2GWプログラム」の一環。6つの連系システムのうち、5つはオランダの送電網と連系し、1つはドイツの送電網と連系する。
また同契約により、日立エナジーとペトロファックは、計画的に人材確保や生産能力の拡大、業界で必要とされるスキルを持つ人財の育成を行えるほか、プロジェクト間での相乗効果を得られることを見込んでいる。