電話自動応答サービスなどを手掛けるIVRyは3月29日、シリーズBで総額13億1000万円の資金調達を実施したことを発表した。同ラウンドでは、フェムトパートナーズ、Headline Asia、SMBCベンチャーキャピタル、三菱UFJキャピタル、みずほキャピタル、三菱地所のCVCであるBRICKS FUND TOKYOを引受先とした。今回の調達により、累計資金調達金額は17億1000万円となる。
同社が提供する電話DX SaaS「IVRy(アイブリー)」は2023年3月時点で、47都道府県、50業界以上、5000以上のアカウント利用を達成し、これまでに累計500万件以上の着電の自動応答を実現している。MRR(月次経常収益)の実績は昨年比600%となっており、T2D3を超えるペースで成長しているという。
今回、調達した資金は、GPT-4やChatGPTなどの生成AI(人工知能)技術を中心としたプロダクト開発や、PR・マーケティングの強化、採用活動の強化などに充てる予定。AIによる音声認識や合成音声、LLM(大規模言語モデル)を利用した対話型AIといった最先端の技術を活用し、最先端の技術を誰でも利用できるサービスへとデザインしていく考えだ。
また同社は、調達発表と合わせて、AI音声認識機能(β)・ChatGPTを活用した通話音声要約機能(β)を提供開始する。AI音声認識機能は、従来の電話のキーパッドでの分岐とは違い、実際の音声を認識し、自動対応する機能。
自動応答だけではなく、SMS返信や転送をつなぐなどのカスタマイズも可能という。また、ChatGPTを活用した通話音声要約機能(β)は、IVRy上で利用された通話内容や録音内容を要約して表示する機能となり、利用企業は、従来音声を聞いて内容を確認していた業務がなくなり、より即時に要点を確認することが可能とのことだ。