NEC、顔認証PCセキュリティソフト「NeoFace Monitor」の新バージョン

NECは3月29日、同社の顔認証エンジンをベースとしたPCセキュリティソフトウェア「NeoFace Monitor」のパッケージ版およびクラウド版について、機能を強化した新バージョンの発売を発表した。

同製品により、顔認証でPCのログオン/ロック解除を行うことができる。また、なりすまし利用や覗き込みによる情報漏洩を防止するために、PC利用中は一定間隔で認証を行う。二要素認証やマスク着用時の認証にも対応し、ユーザの管理から認証ログまで、サーバやクラウド上での統合管理が可能だ。

パッケージ版の「NeoFace Monitor V7」は2023年4月10日に販売開始となる。提供価格(税別)は、ソフトウェアが1000円で、別途ライセンスの購入が必要となる。PC1台あたりのライセンス料は1万4500円となる。また、1年更新の保守パックは2300円となる。

同製品では、利用者情報の管理において従来、項目ごとに分離していた情報入力画面を統合するとともに、利用者情報全体の一覧表示や個別の設定情報を一元的に登録・更新できるようにするなど操作性を改善した。加えて、複数の部門やプロジェクト単位での運用を想定した利用者管理機能の強化や、休職などを考慮した一時的な認証利用停止機能および、退職者など管理が不要となった利用者のログ情報を遡って消去する機能の追加など、運用性も向上した。

パッケージ版の新バージョン「NeoFace Monitor V7」では管理画面が刷新された。利用者情報一覧画面(左)と利用者情報詳細画面(右)

また、運用面では利用者情報の一括登録時に利用するCSVファイルを画面統合に合わせてシンプル化した。従来は、利用者IDやアカウント情報、ICカード情報などが個別のCSVで出力されたが、新バージョンでは1つのCSVに統合された。

クラウド版の「NeoFace Monitor クラウド版 R1.3」は2023年6月下旬に販売開始となる。提供価格(税別)は月額換算300円(1名)～となる。なお、初回購入時は、最低12カ月分・10名以上の利用権の購入が必要となる。

同製品では、オンプレミスADを経由せずにフルクラウドのMicrosoft Azure AD環境へ顔認証によるWindowsログオンを直接行えるようAzure AD Joinに対応した。さらに、Microsoft IntuneやWindows AutopilotによるPCへのパッケージ版ソフトウェアの配布と自動インストールに対応した。

また、今回のバージョンからBio-IDiom Services ID連携に対応した。これにより、顔認証を利用した入退ゲート、決済、印刷などと同じ顔情報を共有できる。