伊藤忠テクノソリューションズ(CTC)は3月28日、再生可能エネルギーの発電量予測や需給管理を支援するクラウド基盤「ReRAS(リーラス、Renewable Resource Aggregation System)」を開発したと発表した。
ReRASは、再生可能エネルギーの発電量予測を行い、電力を束ねて売電するアグリゲーターや発電事業者による需給管理および電力取引を支援するクラウドサービス。太陽光や風力発電所における発電量の予実データや気象予測データに基づき機械学習を活用した発電量予測モデルを構築し、電力取引スケジュールに適した発電量予測を行う。予測データを活用した日々の電力の取引情報を蓄積・分析して、アグリゲーションビジネスのPDCAサイクルを回しながら、再生可能エネルギーの変動リスクのマネジメントを支援するとのこと。
CTCは、エネルギー分野で20年以上にわたり、再生可能エネルギー事業開発の技術コンサルティングサービスを提供してきている。2021年からは、伊藤忠商事と再生可能エネルギーの主力電源化に向けたアグリゲーションビジネスの実証を開始している。また、今回開発したReRASは、伊藤忠商事と共同で実施している「再生可能エネルギーの主力電源化に向けたアグリゲーションビジネスの実証」に採用したという。
今後は、シミュレーションや最適化などの科学工学分野の知見を加え、ReRASのさらなる機能拡充を図る。ReRASを起点として国内における再生可能エネルギーアグリゲーションビジネスの活性化を目指し、再生可能エネルギー発電事業者やカーボンニュートラルを目指す需要家企業への支援を通じて、脱炭素社会の実現に貢献していく考えだ。