電通デジタルは3月23日、2022年12月に発表した広告クリエイティブ制作のプロセスをAI活用によって変革するツール「∞AI(ムゲンエーアイ)」において、GPT-4の実装を行い、社内で試験運用を開始したと発表した。
「∞AI」は、広告クリエイティブ制作のプロセスにおいて、効果予測だけでなくクリエイティブの発想、生成、改善の一連の工程をAIによって包括的に支援する。
GPT-4の実装により、「∞AI(ムゲンエーアイ)」の広告クリエイティブ制作における4つの工程のうち、「訴求軸発見」「クリエイティブ生成」機能の性能が大幅に改善したという。
「訴求軸発見」においては、言語処理能力自体の大幅な向上により訴求軸の抽出量、抽出精度、分類精度が改善した。また、「クリエイティブ生成」においては、得られた訴求軸をもとに、コピーの自動生成の精度、柔軟性が改善した。
現在公開されているGPT-4のAPIはテキストの認識・生成までとなるが、GPT-4はマルチモーダルなAI(さまざまな種類の情報を利用して高度な判断を行うAI)と言われ、これまで認識・生成が可能だったテキストに加え、画像・動画・音声の認識や生成が可能になると期待されている。
今後公開されるこれらのAPIを「∞AI」に実装することにより、画像認識の精度向上によるバナーの効果予測精度向上や、画像生成によるバナーの自動生成の機能の実現が可能になる予定とのこと。