電通デジタルは3月23日、デジタル化社会における人間味のある優れた顧客体験を「Humanized Digital Experience(ヒューマナイズド デジタル エクスペリエンス)」(以下、HDX)というコンセプトとして定義し、その実現を支援するサービスを開始すると発表した。
現在提供されているデジタルチャネルは生活者に対して臨機応変な対応ができておらず、真の顧客課題を解決できていないケースが散見されることから、電通デジタルは人とテクノロジーの融合による人間味ある顧客体験をHDXと定義し、サービスを展開していくという。
HDXを成功に導くにあたっては、「HDX全体戦略と推進計画の策定」「HDXジャーニーの設計」「デジタル&人&AIを融合した施策やソフトウエアの開発~導入」という3つのプロセスが想定されている。
HDXはプロシードと共同で構想・開発したが、同社と業務提携を行い、第1弾として次世代型コンタクトセンター組織構築のためのソリューションの提供を同日より開始する。
同ソリューションにより、コンタクトセンターが有する顧客対応能力や人材を生かし、電話応対だけでなく、EC対応や接客など統合的なデジタルチャネル顧客体験提供を行う「Human Centered DCC(=Digital Contact Center)」へのアップデートを目指し、構想から戦略立案、運用まで企業に伴走した支援を行う。
具体的には、両社が持つCX(カスタマー・エクスペリエンス)の実践知のもと、組織マネジメントフレームの設計・構築やそれらを定着化させる体制作り、従業員のリスキリングなどのHDXを推進するための人財育成に取り組む。また、AIなどの先進テクノロジーを活用することで、顧客体験向上だけでなく働き手側の顧客対応の負荷を軽減し、従業員のWell-being課題の解決にも寄与する。
電通デジタルは、HDXの構想に基づいたサービスの提供範囲の拡大に向け、データアーティスト(2023年4月より電通デジタルと合併)とも連携し、人とテクノロジーの力を融合/最大化した独自サービスを提供する予定。