Entrustはこのほど、「Unreleased findings from the Entrust Cybersecurity Institute’s “Future of Identity” Report|Entrust Blog」において、パスワードや個人情報データに関する世代間の意識の違いを調査した結果について伝えた。若い世代(特にZ世代)はシームレスでテクノロジー主導のID認証とソリューションに価値を見出している一方、高年齢層(団塊の世代)は従来の認証エクスペリエンスと物理的なIDクレデンシャルを望んでおり、デジタルソリューションのセキュリティが主な懸念として挙げられている。
調査の結果、デジタルアイデンティティに関する世代間の考え方の違いが明らかになった。調査レポートはPDFファイルとして公開されており、次のページからダウンロードできる。
レポートの主な概要は次のとおり。
- Z世代とミレニアル世代はパスワードレスログイン方式を最も信頼する。若い世代ほど複数の認証方法を選択する傾向があり、別のアカウント(GoogleやFacebookなど)でログインすることがより安全だと考える割合が団塊の世代(9%)の2倍(19%)ある
- 若い世代は電子ID(eID: electronic ID)を所持していると答える傾向が非常に強い。Z世代(56%)とミレニアル世代(55%)の半数以上がeIDを持っていると回答。逆に団塊の世代は12%にとどまっている。そもそもeIDを持っているかどうかわからないと答える団塊の世代が多く(32%)、世代の認識不足によるものと分析されている
- 高年齢層は自分の個人情報をよりコントロールしたいと考える傾向があり、若年層はデータの共有を便利なデジタルエクスペリエンスのために必要なトレードオフとして受け入れる傾向がある。すべての回答者が商品、サービス、アプリケーションへのアクセスと引き換えに個人情報を共有することは避けられないと答えており、若い世代ほどこの意見に強く、Z世代は団塊の世代(12%)と比較して2倍以上の割合で同意している(30%)
データプライバシーは常に論争の的になっているが、個人データを保護することを強く望んでいるユーザーもいれば、デジタル製品やサービスを便利に利用するための個人データ共有を歓迎しているユーザーもいる。年配の方は前者、若者は後者の傾向にあるとされているが、特に個人情報のような機密性の高いデータを保持する場合、テクノロジーに懐疑的なユーザーと支持するユーザーが常に存在すると述べている。ユーザーのアイデンティティはすでにオンラインで生かされており、ユーザーはその関係がどのようなものであるかを正確に把握することが重要だと伝えている。