TISは3月20日、Web3技術のトークンやNFTを活用して地域の森林資源の循環利用を活性化するプログラム「WOOD DREAM DECK」をつくり、地域の森林資源を活かして経済循環と環境保全を両立するエコシステムの構築を目指すことを発表した。3月21日が国際森林デーであることに合わせ、プログラムが実現する未来像を伝える展示を代官山蔦屋書店にて実施するとともに、埼玉県横瀬町にてプログラムの検証を開始する。
「WOOD DREAM DECK」は、「木を使ってしたいこと」を持つ人の願いを叶える支援を通して、地域の森林資源の価値を高めて循環利用を促進し、「都市集中・地方衰退」「低・脱炭素化」の解決を目指すプログラム。
同プログラムでは、ITの力で地域の森林資源を生かしてみんなの想いや願いをかたちにしながら、「人工林の高齢化が深刻な課題となっている地域で、未利用間伐材の利用価値を高め、遊休森林を活かしたレジャー利用を進めることで地域経済の活性化」「森林資源利用で得た利益の一部を植樹や再造林に還元して森林を若返らせ、健全な森林の維持」「木の成長促進によってCO2吸収能力を高め、生物多様性の保全などが期待できる森林資源の循環利用を促進し、経済循環と両立するエコシステムの構築」という3つの目的の実現に向けて取り組む。
今後は、さらに人と森の距離を縮めながら森林資源の循環利用を促進するエコシステムの構築を進め、Web3などのITテクノロジーが貢献できる領域の拡大によって、より森林が地域にとって重要な経済圏となることと環境保護の両立を目指すという。また、同プログラムによる環境保全効果を明確にしていき、カーボンクレジットや生物多様性クレジットの生成によるビジネスモデルも検討していきたい考え。
最終的には、横瀬町のみならず、森林の課題を抱えている日本の多くの自治体への展開も進め、あらゆる領域のパートナーと共創関係を構築しながら、サスティナブルに関心の高いZ世代なども巻き込み、森林資源の循環利用を日本の文化として浸透させていくという。