日立製作所(日立)グループで鉄道システム事業を展開する日立レールは3月16日、インドの地下鉄向けにデジタル信号システムを162億ルピー(約260億円)で受注したと発表した。無線式列車制御システム(CBTC)と自動列車運転装置(ATO)を納入し、無人運転を実現するとしている。
インドで4番目に長い運行区間を有するメトロシステムである、タミルナドゥ州のチェンナイメトロに納入される。チェンナイメトロ建設計画(フェーズ2)では、地下42キロメートルを含む総延長119キロメートルが整備される予定。
CBTCは列車の最適な速度を常時計算し、自動的に制御することができるという。同技術によって、90秒間隔での運行が可能となり、フェーズ2の列車運行区間の輸送能力を向上させる。またATOを導入することで、フェーズ2の運行区間で、列車は発車、最適な速度での走行、停止を自動的に行い、運転士なしでの運転が可能になる。この技術により、安全性が向上するとともに、メンテナンスの手間の削減が期待できる。またATOは車両基地内での無人走行、ドアの開閉、旅客向け運行情報システムにも活用されるとのことだ。